――パコちゃんは、我妻さんにとってどんな存在でしょうか?
我妻:自分の心の汚いところを凝縮した存在です。それを一歩引いて他人として切り離して見てるという感じ。自分の感じたところとか友達の恋愛の話とか総合して作ったキャラクターです。
これからどうなっていくかわかんないんですけど、幸せにはなって欲しいなと思っています。恋愛すると誰でもちょっと気持ち悪くなってしまう部分があるから…。
――わかります!
我妻:あっ、ありがとうございます(笑)。その気持ち悪い部分をかき集めてきて凝縮させた。誰にでもあるし誰にでも当てはまるような物語になってたら嬉しいです。
他人から見たら面倒くさい2人の女性は裏表のキャラクター
――曲線と白が多いパコちゃんと黒くて直線的な円(まどか)。対照的に描かれていますが、2人には共通項も多いですよね。どのようにしてキャラ設定をしたのでしょうか?
我妻:パコちゃんと円は、裏表になるように意識してます。パコちゃんも円も所謂(いわゆる)メンヘラと呼ばれるカテゴリーに入る人たちなんですけど、パコちゃんは無自覚に面倒くさくなってしまう。円は自分のことを客観視できた上で自覚的に面倒くさく振る舞う。だけど他人から見たらどっちも面倒くさいことには変わりない。
パコちゃんで描ききれない部分を円で描いて、円で描ききれない部分をパコちゃんで補って…という風になればいいなと思ってます。
――パコちゃんと円は主体的にセックスしていても孤独を感じたり、病んだりしてしまう。そうなった理由は今後掘り下げられていくのでしょうか?
我妻:これは自分の話なんですが、特別家庭環境が悪かったとかトラウマがあるとかではないけど、なんとなく女性として生きていくのがしんどいというのがあって。その原因が自分でもわからない。一応ざっくりとした設定はあるんですが、連載を進めていくうちにその辺りの答えが見えてきたらいいなとぼんやりと思っています。