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「僕は障害者の両親のもと育った」19元メンバー・326が子ども支援を続けるルーツを語る

見て見ぬふりをしていては、世の中絶対に変わらない

326こと、ナカムラミツルさん 難病でわが子を亡くした遺族の“グリーフケア(家族と死別して悲しみを抱える遺族のサポート)”にも尽力する326さんは、2021年にクラウドファンディングで66万7700円の支援金を獲得、“天使ちゃん”のイラストと彼らを見守っていた“天使ママ”の声を集めたグリーフケア(家族と死別して悲しみを抱える遺族のサポート)ブックも制作しました。 「当事者でもないのに『なぜ、支援活動をやっているの?』と聞かれることもあります。でも、僕はむしろ当事者でなくとも『他人事こそ、自分ごとのように悲しみ、助けるのが人間じゃないの?』と思うんです。  難病の手術を日本で受けられず、数億円もの寄付を募り海外へ望みを託す親御さんの例もありますけど、見て見ぬふりをしている人たちがいるだけでは世の中、絶対に変わらないじゃないですか。  僕は、自分の作ったボードゲームで得た印税のうち、いくつかは全額、NPO法人 日本小児がん研究グループ(JCCG)へ寄付するようにしています。子どもたちが楽しく遊んでいるだけで知らぬ間に同世代の難病に苦しむ子どもたちを応援してる、もう支援できてるという仕組みを作りたかったし、知らぬ間に関係が生まれれば、そこから興味を持ち『自主的に続ける』というきっかけを作れるのではないかと思ったんです」

当事者でないからこそ支援活動に力をそそげる

 寄付活動で税金が課せられることに対して疑問も抱く326さんは、ふるさと納税で「子どもたちへの支援ができる仕組みを、行政や自治体が作ってほしい」と切実に願い、自治体へ働きかけているものの「いくら打ち合わせても、いっこうに進まない」と漏らします。  見返りのない支援活動になぜ、打ち込むのか。難病で苦しむ子どもたちや彼らを見守る親御さん、わが子を亡くした遺族、医療の現場で日々研究を続ける医師のために、自身が動くことの意味を強く主張します。 「僕は、当事者じゃないからこそ元気に動き回れると思っています。僕がやればお医者さまたちも医療の現場や治療方法の研究に集中できるだろうし、親御さんたちにとっても役に立つことがあるなら、何だってやります。手が空いている僕にしかできないこともあるし、僕自身の生きがいでもあるから。  僕の活動やこの記事をきっかけに、僕のような“ハッピーな変人”が増えてほしいし、いつか、みんなが難病と戦う子どもたちへの関心を持つようになり、僕がまったく目立たなくなる世界が来ることを信じています」 【小児がん研究への寄付はこちら】⇒JCCG インターネット寄付ページ
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“19”脱退の真相、その後
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