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知的障害のある女性が職場で「絶望した」理由に胸が痛む…周りの優しさが生んだ“悲劇”|ドラマ『初恋、ざらり』

有紗が「稀有なキャラ」である理由

 一方で周囲からは気づかれにくい障がいを抱える有紗の場合、特殊なスキルや経験を必要としない業務を遂行することも容易ではなく、日常的なコミュニケーションにも難がある。さらには、“その代わり”となる優れた能力を持たない。有紗のようなキャラは、フィクション作品において、実はとても珍しいのではないだろうか。日常生活とは反対に。
「初恋、ざらり」

©「初恋、ざらり」製作委員会

 そんなリアルな存在だからこそ、適切に慰める言葉や褒める言葉が見つからず、「どう声をかければ良いのか?」ということを自然と考えたのかもしれない。  “周囲からは気付かれにくい障がい”を抱え、“その代わり”を持たない人への理解だけでなく、接し方についても議論したくなる、メッセージ性がつまったドラマだ。 【前回記事】⇒知的障害のある女性が、恋人の親に会って起こったこと。誰も悪くないのに…“悲痛な叫び”が胸にズシッ|ドラマ『初恋、ざらり』 【関連記事】⇒障がい者の恋愛描くドラマ『初恋、ざらり』で、制作が「炎上リスクよりも配慮したこと」。プロデューサーが語る 【関連記事】⇒障がい者の恋を描くドラマ『初恋、ざらり』で、専門家が「違和感を覚えた」シーンとは?プロデューサーに聞く <文/望月悠木>
望月悠木
フリーライター。主に政治経済、社会問題に関する記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。Twitter:@mochizukiyuuki
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