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ノラ猫から「部長」に大昇進!浅草革小物店の名物猫どらやき。社員を癒す“お仕事”が可愛すぎる!

 浅草にアトリエ本社とショップ本店を構えるKanmi.。バッグやお財布などの革小物の製造と販売を行っています。製品は雑誌で取り上げられたり、ドラマの撮影で使われたりと大人気。  そのKanmi.のオーナーの石塚さんは動物全般が大好きで、今は保護した猫3匹と暮らしています。 浅草革小物Kanmi. そのうちの1匹のどらやき部長だけ、石塚さんと一緒に出勤し、アトリエ本社で仕事をしているとのこと。  なぜ、どらやきだけ出社しているの? そしてなぜ「部長」? 気になることが多すぎます!

偶然通った道での運命的な出会い

 石塚さんと、どらやきの出会いは今から6年前。通勤途中の石塚さんは、なんとなく普段は使っていない道を通ったそうです。  すると、その道沿いにあった駐車場に1匹のオス猫がいました。  首輪をしていなかったことに気づいて心配になり、「猫ちゃん」と声を掛けたところ「にゃー」と鳴いて返事をしてくれました。
浅草革小物Kanmi. 画/上野うね(画像:Kanmi.ウェブサイトより)

画/上野うね(画像:Kanmi.ウェブサイトより)

 仕事帰りに同じ道を通ったところ、先ほどの猫がまだいます。すぐにでも保護をしたかったといいますが、偶然の出来事で、準備はできていません。 「帰宅後に夫にその猫の話をしたところ、『保護しなきゃダメじゃん!』と言われまして(笑)。可能な限りの準備をし、翌日同じ場所に行きました」(以下石塚さん)  同じく猫好きな旦那さんの理解もあり、準備を整えた翌日、猫と出会った場所に向かいます。ところが猫の姿は見えず……。  それでも石塚さんはいると信じて「猫ちゃん」と呼び掛けました。すると、応えるかのように車の陰から、鳴きながら出てきてくれたそうです。  とても懐っこい性格の猫だったため、難なく保護。こうして猫は「どらやき」と名付けられ、石塚さんの家族になりました。

お店にいる猫としては2代目

浅草革小物Kanmi. ちょっぴり短い手足と胴、ふんわり丸い尻尾が特徴のどらやき。名前は、石塚さんの旦那さんが命名しました。 「おそらく、どらやきのような見た目をしているから」というのが石塚さんの推測です。  ひょっとすると、屋号の「Kanmi.」が「甘味処」からきていることも関係しているかもしれませんね。  でも、「部長」はどこから来たのでしょう? この謎を解くには、どらやきが石塚さんの元にやって来る以前にさかのぼります。
浅草革小物Kanmi. 画/上野うね(画像:Kanmi.ウェブサイトより)

画/上野うね(画像:Kanmi.ウェブサイトより)

 実はどらやきを保護する1年前までは、Kanmi.のアトリエ本社には別の猫が暮らしていました。  その猫の名前は大福。元々は、Kanmi.の裏に住んでいた高齢女性の飼い猫でしたが、その女性が亡くなり、1匹で近所をさまよっていました。 「しばらく食事をしていなかったようで、がりがりのボロボロ。見ていられなくなって、保護を決めました」  と、当時を振り返ります。だいぶ高齢の大福でしたが、石塚さんの献身的なお世話と病院での治療のおかげですっかり元気になりました。  ところが、猫エイズにかかっていることが発覚。  その当時、石塚さんの家には大福とは別の猫が2匹いました。大福を隔離するにも、そのとき住んでいた家は部屋が足りなかったといいます。  そういった理由から、大福はKanmi.で暮らすことに。石塚さんは休日も出社して、最期まで大福のお世話に努めました。
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どらやき部長の忙しい日々
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