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夫が搬送された病院に駆けつけると知らない男が…その正体は?新しい家族像を示す注目ドラマ

“2023年仕様の家族像”

 電話口でゆりあから、「不倫以下のクソママゴト」と激しく罵倒された稟久が自宅にやってくる。かなり頭にきたらしく好戦的な態度で、自分が毎日、吾良の面倒をみると言う。この瞬間、この家族は何やらおかしな関係性になる。  夫の彼氏の次は、何と別の家庭で作った隠し子(?)が登場する。第2話のタイトル「本妻vs2人目の愛人」が示すとんでもない展開。ここは休戦が得策と見た稟久は、ゆりあにこう提案する。 「一緒に吾良さんを守りましょう。吾良さんが目覚めるまでは、僕らは敵味方を超えた共同体みたいなもの」  なるほど、共同体か。しかも子どもたちをあずかることになり、共同体は増幅する。  これはホームドラマの新しいカタチでもある。同ジャンルは、時代や社会の変化に合わせて多様な家族像を刷新し続けてきた。  この先も変化に合わせていくらでも描き続けることができる。  なので稟久が言う共同体、そしてゆりあが稟久ともうひとりの愛人・小山田みちる(松岡茉優)に提案する共同生活とは、“2023年仕様の家族像”のもっとも新しいひとつと言える。ひとまず受けとめてみることにするのはどうだろうか? <文/加賀谷健>
加賀谷健
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修 俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu
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