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NHK大河『光る君へ』、33歳元アイドル女優が演じる、もうひとりの平安“才女”の存在。もどかしすぎる恋路を垣間見た第6回

ふたりの才女のファーストインプレッションは?

漢詩の会に講師として呼ばれたのは為時だ。道長が出席しないことを確認し、まひろも同行することに。
『光る君へ』(C)NHK

『光る君へ』(C)NHK

そこで出会ったのが、同じく講師の清原元輔(大森博史)とその娘のききょう(ファーストサマーウイカ)。あの清少納言である。紫式部と清少納言の出会い。 特に、ふたりの関係がここで決するという感じではないが、ききょうが負けず嫌いなのは分かる。そして天真爛漫で空気を読まなそうなことも……。 なんとなく分かる、このふたりが仲良くならないのが。まひろも空気を読むタイプではないけれど、「私はこんなに努力しているのに、あの子は天真爛漫のままで人気者になって……」という未来が想像できる。 天真爛漫なままで人気者になるのは悪いことじゃない。じゃないけれど、なんとなくまひろの気持ちも分かる、いや、まひろが今後どういう感情を抱くかは分からないが。 ききょう(清少納言)がこれからどのぐらいの割合で描かれるかは分からないが、紫式部と清少納言、どちらのほうが友だちになれそうか、という点で観てみるのもおもしろそうだ。

燃え上がる、恋心

さて、道長を避けようとしているまひろ。が、道長にはそのような気持ちはないのかもしれない。出席者には名前がなかったのに、突然、漢詩の会に姿を現した道長に、まひろは動揺する。そんなまひろをじ……っと見つめる道長。想いが募っているように見受けられる。それなら、泣きじゃくるまひろをぜひとも抱きしめてほしかったのだが(前回)、それとこれとでは話が違うのだろうか。 漢詩の会が終わったあとも熱い視線を送る道長。言葉を交わしていないのに、前回までよりもずっと熱い想いが伝わってくる。 さらにまひろのもとに文が届く。
『光る君へ』(C)NHK

『光る君へ』(C)NHK

『ちはやぶる神の斎垣も越えぬべし 恋しき人のみまく欲しさに』
『光る君へ』(C)NHK

『光る君へ』(C)NHK

恋しいあなたに会いたくて、越えてはいけない垣根を踏み越えてしまいそうだ、という熱い想いが歌われている。 「ちはやぶる」とは勢いのある、強暴な、荒々しい、という意味で「神」を導く枕詞だ。つまり、強烈な恋文であることが分かる。 そんな文を抱きしめるまひろ。 一方で、周りは道長と倫子との縁談を進めようとしている。もちろん、さまざまな思惑があってのこと。 しかし、どうにかならないものか、道長とまひろの恋路よ……。

今後の波乱、伏線も

『光る君へ』(C)NHK

『光る君へ』(C)NHK

物語を書く紫式部の片鱗を感じさせるようなシーンがあったり、また直秀(毎熊克哉)が京をにぎわせている盗賊の一団だったことが分かる。まひろに何かとヒントを与えるキーマンとなっている直秀の役割が今後どう発展していくのか。盗賊であることにどのような意味があるのか。 さらに、花山天皇の寵愛を受けていた藤原忯子がこの世を去り、内裏の中はにわかに騒がしくなりそうだ。内裏の中の騒がしさは道長にも影響を与える。望まぬとも、道長は政の中心に近づきつつある。 <文/ふくだりょうこ>
ふくだりょうこ
大阪府出身。大学卒業後、ゲームシナリオの執筆を中心にフリーのライターとして活動。たれ耳のうさぎと暮らしている。好きなものはお酒と読書とライブ
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