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小池徹平が“ヘンタイ不倫男”として、これでもかと暴れまくる最大の理由|ドラマ『離婚しない男』

 毎週土曜日よる11時30分から放送されている『離婚しない男-サレ夫と悪嫁の騙し愛-』(テレビ朝日)で、暴れまくっているのが、小池徹平である。
『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』7話より©テレビ朝日

『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』7話より©テレビ朝日

 荒々しくも色っぽい不倫男を演じる小池に対して、視聴者は驚くより他ない。ただどうやら、暴れまくる理由があるようなのだ。  イケメン研究をライフワークとする“イケメンサーチャー”こと、コラムニスト・加賀谷健が、本作第7話の小池徹平を解説する。

専制君主感があまりにも強い小池徹平

『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』7話より「ラストシーンだ!」と言って両手を広げ、階段を駆け上がる。てんやわんや、怒涛の展開のこの不倫劇。とうとうミュージカルでも始まったのかと思ってしまう。小池徹平の演技はすでに限界突破している。  小池扮する最強の不倫男・司馬マサトは、娘の親権を何とか獲得しようと奮闘する主人公・岡谷渉(伊藤淳史)の妻・岡谷綾香(篠田麻里子)を誘惑し続けてきた。不倫のるつぼ。綾香は決して抗えない。  視聴者だって同じ。不貞行為中だろうと、渉への復讐を画策する作戦会議中だろうと、目を血走らせて語気を強めるマサトの専制政治下に置かれているよう。単に不倫男を演じるにしては、この専制君主感があまりにも強い。

治安が維持できない不倫ドラマ

『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』7話より 不倫ドラマ史上、最強にして最恐とも形容できる不倫男を演じる小池を見て、ざわつかない視聴者がいるだろうか。すでに折り返しを過ぎた第7話だというのに、さっきのミュージカル的な振る舞いがどんどん加速するし、度肝を抜かれ続けている。  ざわざわ、どきどき、じんじん……。とめどなく感情があふれ、次々かき乱されていく。ドラマの中のキャラクターとはいえ、もはやドラマを見るという行為そのものが揺らぐような体験。  安心して見ていられる前提や保証はない。治安が維持できない不倫ドラマがあるなんてね。「フィーナーレだ!」というマサトの掛け声がさらに怪しく響くけれど、本作の小池徹平は、どうしてここまで視聴者を煽り、誘惑し、混乱させるのだろう?
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小池から鈴木への“馬のはなむけ作品”
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