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車椅子で入れる「猫カフェ」の経営が窮地に…。代表者を取材「いろんな背景を抱える人の新しい居場所になれば」

就労体験を通じてりなちゃんにも変化が

猫 また、優しいスタッフのもとで楽しく猫のお世話を体験ができていることに、りなちゃんのお母さんは喜びを感じています。 「娘は癇癪や衝動性が強く、集中力の持続や終わりの切り替えが難しい特性があり、動物を近くで観察することや触れ合うことがなかったので心配はありましたが、楽しく過ごせているようです」  りなちゃんは猫のお世話や触れ合いを通し、落ち着く時間が少しできてきたそう。楽しい、かわいい、癒されるとの言葉を口にすることも増え、普段は読み書きが苦手なのに、お仕事体験をした日は率先して、その日の出来事をノートに書いてくれるのだとか。

りなちゃんのお母さんが感じている“喜び”

猫「ねことカフェさんで行われている保護活動やボランティアにも興味を持ち、どんなことをするのか調べてもいます。猫の種類も、少し覚えられるようになりました。就労体験を通して、自分にできることや知りたいこと、知ったことが増えました」  放課後等デイサービス以外で、娘に新たな経験させてあげるのは簡単なことではない。そう思ってきたからこそ、りなちゃんのお母さんは梅本さんの粋な計らいや娘の変化に嬉しさを感じています。 猫「私自身も動物の癒し効果が気になってアニマルセラピーを調べていたら、逆セラピーというものがあることを知りました。お世話を通して癒し、癒される関係のことだそうです。メリットがたくさんあることに驚き、今は猫を飼うことを前向きに検討してもいます」  なお、事業者の灰谷さんは受け入れてもらった恩返しができるよう、今後はより強固な協力関係を築いていきたいと考えているようです。  地域住民と交流しながら、梅本さんは自治会内での外猫トラブルに対処したり、包括センターなどで多頭飼育崩壊の予兆や予防を話したりするなど、命を守るための積極的な活動を続けていきます。
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スポンサーの撤退によりクラウドファンディングに挑戦
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