胸元にもみじを滑り込ませるシーンは「ドッキドキでした」はんにゃ.・金田が平安貴族を演じる上で意識していること|大河ドラマ「光る君へ」
もみじのシーンは「ドッキドキでした」
斉信との関係性で気になるとは言えば、ききょう(ファーストサマーウイカ)だ。
第17回でききょうが斉信に向かって放った「深い仲になったからといって、自分の女みたいに言わないで」というセリフはSNSでも話題になったほど。
「ききょうにはもう首ったけなので。視聴者のみなさんからすると、“いつのまに深い仲に!?”という話ですよね。でも斉信のことですから、打毬ぐらいのあとに、かなり歌を送っていたんじゃないかな、と。遊びのつもりだったけど、どっぷりはまってるのは斉信のほうで、清少納言さんにはもう踊らされてます」
そして同じく話題になったのが、第17回で斉信がききょうの胸元にもみじを滑り込ませたシーン。「十二単の間に入れるのが難しくて緊張しました」と言う。
「リハーサルでやったときには全然うまくいかなくて、リハ用のもみじはボロボロになっていました(笑)。本番も難しくて、そのたびにウイカちゃんが“もう気にしないでやっちゃってくださいよ!”ってあの感じのまま言って、雰囲気を作ってくれたんです。冷静に考えれば、小学4年生のときから観てても大河ドラマであんなシーンって見たことなかったんですよね。光栄でもありましたし、余裕なふりをしちゃいましたけど、実はドッキドキでした」と恥ずかしそうに話した。
「自分でも恐ろしかった」長徳の変
「大石先生がおっしゃっていた悪さは、ここか、と。長徳の変はもちろん、斉信にとっても最初は意図していなかったもので、驚きから入ったんですけど、そこでのアドリブ力というか。出世欲に紐づいたなにか計画性みたいところは、自分でも恐ろしかったですね。焦っているふりをして、すごく冷静な斉信でした」
しかし、それでもF4の3人に対しては騙すようなことはしていない。
「道長には、伊周と隆家はこういうことがあってあの2人はもう終わりだぞ、とチクっていますし、これを機に行ってやろうぜ、道長、という感じでした。道長が上がっていってくれたほうが斉信としてもありがたいというのもありますし、完全に道長側ですね。
出世欲が強くて、プレイボーイではあるんですけど、わりと友情には厚い。裏切ったりもしないですし、本当に4人で上がっていくので」
ここから、また物語が始まる。
<取材・文/ふくだりょうこ>
- 大河ドラマ『光る君へ』(C)NHK(以下、同じ)
ふくだりょうこ
大阪府出身。大学卒業後、ゲームシナリオの執筆を中心にフリーのライターとして活動。たれ耳のうさぎと暮らしている。好きなものはお酒と読書とライブ
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