「一度目はたまたま私が留守のときだったようですが、その後は私が家を空けるたび、智花に連絡を強制していたようでゾッとしました」
それを知ったのは、智花さんから「そうしないと、ここから出ていかないといけないと思った」と泣きながら告白されたから。さらに風邪をこじらせたときには複数回にわたり、
美玲さんが知らないうちに佐藤から健康保険証を借りていたことも判明します。

「保険証は知らない女性の名前だったようで、レンタル料金はそのときによって違っていて1回500〜1000円を支払っていたようです。
そのうち智花とは連絡が取れなくなり、戻ってもこなくなりました。そして代わりに、見知らぬ男性が尋ねてくるようになったんです」
怖くなった美玲さんはそっと実家へ戻り、両親に心から謝罪。家出期間があったことで、お互いに少しずつ歩み寄ることができたといいます。
その後、智花さんを心配した美玲さんは、智花さんの両親に事情を説明しに行きますが、取りつく島もありませんでした。
「それで智花のことはそれっきりになってしまっていましたが、
数年後にバッタリと再会したんです。自転車を押しながらうつむき加減で歩いている智花には、以前のような明るさや元気がなく、一瞬誰だか気づかずに通り過ぎそうになりました」
相手が智花さんだということに気づいて声をかけると、顔を上げて気まずそうな様子。心配していたことや、自分は実家に帰ったことを話したところ、「美玲は自宅に戻ったんだね。よかった」とつぶやき、「
私はいま、風俗で働いてる」と智花さん。
「ずっと『風俗では働きたくない』と言っていたので、一体どうしたのかと尋ねると『佐藤に紹介されたホストクラブにハマって借金を重ねちゃって、
稼げる店があると紹介された店が風俗だった。ホストのことは好きだし、どうしようもない』と涙目で説明してくれました」