大企業のサラリーマンが「日本一有名な足ツボ師」になるまで…大ブレイクの裏側には“人気芸人との知られざる絆”
「足つぼ=痛い」
施術を受けたこともないのに、漠然とそんなイメージを持っていませんか? 足つぼが痛いという印象を抱いてしまうのは、テレビなどで芸能人が痛がっている姿が記憶に残っているからかもしれません。
芸能人に恐れられる激痛足つぼ師師が、25年以上に渡ってアイドルや芸人、俳優、スポーツ選手など、幅広いジャンルの方たちの足をテレビでも押し続けてきた與那嶺茂人さんです。
かつて『水曜日のダウンタウン』で、400戦無敗を誇る格闘技界の超人ヒクソン・グレイシーさんと繰り広げた足つぼ対決も大きな話題に。そんな與那嶺さんにインタビューを実施。足つぼ師になる前の経歴や、足つぼで息のピッタリ合ったコンビ芸を見せる、出川哲朗さんとのエピソードを伺いました。
――與那嶺さんは以前、NTTに勤めていたそうですね。
與那嶺茂人さん(以下、與那嶺):そうなんです。大学卒業後、新卒としてNTTに入社しました。
――サラリーマンから、足つぼ師に転職したきっかけは?
與那嶺:もともとスポーツをずっと続けていて、マッサージは得意でした。小さい頃から祖母のマッサージは僕の担当でして、人に喜んでもらったり、笑顔になってもらったりする嬉しさが心の中にずっとあって。
家族や同僚にもマッサージをしていたのですが、マッサージを続けるうちに足つぼと出会い、徐々にのめり込んでいきました。もうかれこれ30年くらいも前になりますが、最初は不思議だったんですよ。なんで足を刺激して健康になるんだろうって。
――足つぼに懐疑的だったんですね。
與那嶺:でも、足つぼ関連の本を読んでいくうちに、足つぼを刺激すると血行がよくなる、内臓が元気になるといった効果があることがわかりました。
サラリーマン時代は営業を担当していて、当時は飲み会も非常に多かったんです。夜も遅くまで付き合った後、朝早くから出社するスケジュールでみんなボロボロでしたね。
働き詰めで脳梗塞や心筋梗塞になった先輩も見ていたので、血行をよくする足つぼは、僕らサラリーマンにいいんじゃないかと考えて、足つぼに俄然興味が湧きました。
――それで足つぼ師への転職を決意したと。
與那嶺:足つぼのお店を巡ったり、自分で試したりするなどしていましたが、サラリーマンを辞める気はぜんぜんなくて。本格的に勉強したいと思い、とある店で教えてもらっているときも、給料はもらっていなかったので、サラリーマンの傍ら足つぼの修行をしている気持ちでした。
――なぜサラリーマンを辞めたのですか?
與那嶺:お客さんからいただいた感謝の声や笑顔に後押しされましたね。どんどん足つぼへの興味が強くなって真剣に転職を考えるようになり、30歳過ぎに足つぼ専門店に就職しました。
