――筋力に変わったということは、食事制限だけでなくトレーニングもしたんですね。
ひやニキ:まずは、HIIT(ヒート。高強度のインターバルトレーニングのことで、負荷の高い運動と小休憩を繰り返す方法)。あとは、体幹の筋トレ、腕立て伏せで大胸筋の筋トレ……要は、カロリー消費量が大きそうな部分をメインに筋トレしました。ランニングはしなかったです。
――なぜですか?
ひやニキ:ランニングは時間を取るし、走ったところで消費カロリー量が多いわけでもないんです。科学的な話をすると、コルチゾールというストレスホルモンが脂肪を溜め込もうとするので、長期的に見ると効果が薄いんですね。それらの理由で、ランニングはやらなかったです。3つ目に実践したことは、眉。僕のビフォア写真のなにが一番ひでえって、眉だと思うんです。だから、眉は剃って描くようにしました。
――たしかに、ビフォーアフターを並べると眉毛が全然違いますね。

ひやニキ:僕、もともととんでもない眉毛の生え方をするタイプなんです。本当に太いし、ハの字眉だし、目と離れてるし。
――ハの字眉、たしかにそうですね。
ひやニキ:すげえやばい生え方をしているから、これを剃って自分で描き直して。
――そういうことをドンドン押し進めていったら、現在のような見た目になっていったのですか?
ひやニキ:そうですね。もっと細かく項目分けしたものは、有料の
noteに書いて紹介しています。
――見た目が変わったことで、ひやニキさんの内面も変わったと思いますか?
ひやニキ:それはおおいにあると思います。昔の自分は、インターネット・モンスターみたいなところありまして……。
――インターネット・モンスター?
ひやニキ:自分に自信がないから、気に入らないものを見るとやたらめったら口撃していたんです。逆に、なにか言われるとめっちゃ怒ったり、落ち込んだり。だけど、今はそういうこともなくなりました。
変身して自信がついてからは、メンタルがすごく安定したと思います。僕はADHDで自律神経が強いほうではなく、環境の変化にも弱いですが、精神的な波や不調はすごく減ったと思います。
――変身したことによって、ほかにどんないいことがありましたか?
ひやニキ:昔はなにか新しいことに取り組むのが億劫だったけれど、新しい趣味や興味を抱いたことに飛び込んでいきやすくなりました。そうすると新しいものを次々と見られるし、今のほうが楽しいです。
――昔の自分は、具体的にどういう人間だったと思いますか?
ひやニキ:もともと僕、身長が低くて運動能力も低かったんです。ちっちゃい頃って、運動ができるほうがみんなに持て囃されるじゃないですか? だから、小学校の頃は「自分にできることなんてない」という気持ちでした。
追い打ちをかけるように、親からは「あんたはなにをやってもダメだから、勉強だけは頑張りなさい」と言われていたんですね。親からすれば「せめて、頑張ればできるようことは努力しなさい」という意味だったんだろうけど、「自分ってできることがないんだな」と思うことが多くなってしまって……。なにをやるにも自信を持てるタイプじゃなかったんです。
でも、垢抜けして自分の強み・弱みがわかるようになってからは「自分はできないことはできないけど、できることはとことんできる!」と、自信が持てるようになりました。