――今まで発表してきたなかで、特に長谷川さんがお気に入りの作品を教えてください。
長谷川:最近アップしたのですが、しずくが滴った大きな赤色のバラはかなりお気に入りです。

バラは砂糖、雨粒は飴粒で再現
「本物に近づくほど、ドライフラワーやプリザーブドフラワーでいいと思っちゃう」と言われることも、正直あります。そこで「シュガークラフトだからこそできることを見せたい」と考えた結果、このバラはでき上がりました。お砂糖でつくったバラに溶かした飴を使って、しずくが滴る一瞬を表現しています。シュガークラフトならではの作品をつくれたという意味で、特にお気に入りです。
――リアルでは一瞬でしか遭遇しない偶然の体験を、シュガークラフトでは“そこにあるもの”として再現できるということですね。
長谷川:そうですね、時間を止めた場面をつくれるというか。
――最後に「今後、こんなスイーツをつくってみたい」というアイデアがあれば教えてください。
長谷川:これまでお菓子屋さんで見なかったような「本当に食べられるお花なの!?」と驚かせるスイーツです。さらに、乙女心に刺さる“カワイイ”に特化したものをつくりたいと思っています。たとえば、Xにアップした「プティケーキ」はイメージに近いです。

貴族のアフタヌーンをイメージさせる「プティケーキ」
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本物と見間違えるほどの精巧なバラが、実はハイチュウでつくられていたという衝撃。そこには「身近なものを使ってシュガークラフトを普及したい」という目的がありました。

コンビニ菓子だけでつくり上げた“お菓子の街”。まるで、イギリスみたいだ。
長谷川さんのXでは、ほかにも「コンビニ菓子だけでつくった“お菓子の街”」「チョコで書いた楽譜」など、たくさんのシュガークラフトがアップされているので必見です!
<取材・文/寺西ジャジューカ>