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37歳で計画外の妊娠をした私、夫との温度差に泣く「同じ親になるのにどうして…」

徹底した食事管理であわやノイローゼ状態

もち麦ごはん

もち麦ご飯

 妊娠糖尿病が発覚してからはさらにストイックに食事管理した。白米は血糖値が上がるのでもち麦ご飯に変えた。白米だとご飯の量は80gとなっているが、もち麦ご飯にすると100g食べてもいいらしい。  しかし、次回の栄養士さんの指導があるまで10日間もあるので詳しいことがわからず自己流だ。「妊娠糖尿病」と検索して3ページ目までは開いていないサイトがなくなるほど調べ尽くすと、どの情報が正しいのかわからなくなった。    あるサイトには「食後1時間以内にお茶を飲んだだけで血糖値が上がる」と書いてあったので食後のお茶を我慢し、あるサイトには「料理の味見をしただけでも血糖値が上がる」と書いてあったので味見をしないで料理した結果、とんでもなくまずいものを食べることになり憂鬱になった。  発達障害のある人は、その生きづらさからうつ病や双極性障害などの二次障害を抱えがちなのだが、私の摂食障害もその一つだった。摂食障害の人には「白か黒か」と極端に考えてしまう「ゼロヒャク思考」が多く見られる。  この思考は認知の偏りからくる完璧主義に近い。拒食症時代、カロリーの高そうなものを食べなければ痩せると分かってうどんやもやし、たまに食べる麺の量3分の1の中本の北極ラーメン以外のものをほぼ食べなかった。徹底させないとすべてが無駄になると思ってしまうのだ。  そのため、私は四六時中、血糖値の上がりにくい食事のことばかり考えるようになり、仕事以外の時間の多くを料理に費やし、ずっとキッチンに立つようになってしまった。スーパーで食材を選ぶ際も糖質をいちいち調べるので10分で済む買い物に30分以上かかりノイローゼになるかと思った。  必死になる私に夫は「チートデイくらい設けてもいいんじゃない?」と言ったが、栄養士さんに聞いてみないとわからない。

栄養士さんの厳しい指導に愕然とする

指導直後に作った夕飯の子持ちししゃもの定食

栄養士さんの指導直後に作った夕飯の子持ちししゃもの定食

 そしてようやく栄養士さんとの面談の日になった。  その結果、 ・野菜→汁物→主菜→炭水化物の順で食べる ・1日の野菜の量は両手のひらにこんもりと乗るくらい ・血圧を下げるために毎朝飲んでいたトマトジュースは血糖値を上げやすいので毎日飲むのは禁止 ・果物は1日1個まで ・チートデイ禁止 ・揚げ物禁止 ・食事の際は野菜の小鉢を2品つけてそのうち1品は味付けなし ・芋類を食べるならご飯の量を減らす、こんにゃくと海藻は毎日食べる ・麺類を食べたいときは豆腐麺やこんにゃく麺にする ・サラダにはノンオイルドレッシングを使う ・そうめんのつゆは浸すのではなくさっとつけるのみ ・ソースはかけるのではなく食べる際にチョンチョンとつけるのみ ・出汁の素は塩分が入っているので入れすぎない ・どうしても甘いものを食べたいときは10日に1回昼食後にガリガリ君半分のみ ・7月中旬以降(このときは6月下旬で出産予定日は9月頭)は出産まで甘いもの一切禁止 ・低糖質スイーツも禁止  という、禁止だらけの絶望的なことを言われた。  ただ、ここまではっきり言われてしまえば献立は立てやすい。病院帰りにスーパーに寄り、足りないと言われた野菜を買うと野菜の値段の高さに驚いた。  そして栄養士さんの指導通りに料理をして、もち麦ご飯、サラダ、蒸したきのこと野菜、子持ちししゃもというメニューを完成させた。食事管理アプリの「あすけん」に入力すると、想像以上にカロリーが少なく、237キロカロリーしかなかった。  妊娠後期は普段より450キロカロリー多く摂らないといけないと栄養士さんに言われたのだが、揚げ物や脂物禁止になると、どうしても今の私に必要な1日1800キロカロリーに届かず1500キロカロリーで止まってしまう。
さば定食

ある夜のさば定食

 どうすればいいのやらとマタニティアプリ内のSNSに妊娠糖尿病の食事管理について投稿すると、他の妊婦さんからは「病院によって違うみたいでうちはこんなに厳しくない」とか「チートデイは絶対必要だと言われた」とか「低糖質スイーツやソイジョイを補食で食べるよう言われた」などといったコメントが返ってきた。
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ウォーキングに付き合ってくれた夫
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