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SNSで話題の「K」と「M」の正体って!? 百合カップルの“恋が愛に変わる1年間”が尊い

 アニメ『勇気爆発バーンブレイバーン』キャラクターデザイン原案、「アイドルマスター シャイニーカラーズ」プロダクションデザインなど、アニメやゲームのイラストやキャラクターデザインを多数手掛けるイラストレーター・かも仮面さん。  2022年12月よりXのアカウント(@sangsilnoh)にて継続的に投稿され、注目を集めていたオリジナル百合キャラクター「K」と「M」。彼女らの日常風景を描いたイラストを新規描き下ろしとともに収録したかも仮面さんの初の画集となる『KとM かも仮面初作品集』が2025年8月8日(金)に刊行された。
かも仮面『KとM かも仮面初作品集』(扶桑社)表紙

かも仮面『KとM かも仮面初作品集』

 かも仮面さんが、本画集で描いたのは「恋が愛に変わる1年間」。 「描きすぎない」ことで見えてくるものとは何か。 「K」と「M」の“素顔”、そしてかも仮面さんの創作活動の核心に迫った。 ※本記事は『KとM かも仮面初作品集』より、抜粋・一部編集したものです。

Xで注目!KとMの誕生秘話に迫る

――KとMは2022年12月から描き始めたそうですがきっかけは?  以前から作品集制作のご提案をいただいていたのですが、当時手元にあったのは仕事で描いたものか二次創作ばかりだったんです。仕事の絵には権利の問題がありますし、何よりも“自分の絵”と言えるものではない気がして。作品集を出すのは、絵を描き始めた頃からの夢でした。だからこそ、せっかく作るなら、自分が「良い」と思えるものをきちんと詰め込みたくて、まずはオリジナルキャラクターを作るところから始めたんです。そうして生まれたのが、KとMでした。 かも仮面『KとM かも仮面初作品集』(扶桑社)――KとMの名前の由来を教えてください。  私は韓国人で日本語の名前に詳しくないので、違和感のある名前をつけて作品のノイズになるのは避けたかったんです。それで、イラストデータを保存するときに、かも仮面の「かも(KM)」から、髪が黒い子をK、もう一人をMにしていたので、それを名前にしました。

キャラクターのツンやデレに合わせた微妙なニュアンスの違い

――KとMのビジュアルはどのようにして生まれたのでしょうか。  もともと中高生くらいのキャラクターを描くことが多かったのですが、今回は練習も兼ねて少し大人びた等身の女性キャラクターに挑戦しました。ふたりは対照的なビジュアルを意識してデザインしましたが、描き続けるうちにどこか似てきた気もします。それがむしろ、ふたりの物語らしい“つながり”として自然な良さに思えてきました。  身長はふたりとも170cm以上に設定しています。私はK-POPアイドルが好きで、彼女達の高身長ならではのスタイリッシュな雰囲気が素敵だなと。それに好きなアニメの登場人物もみんな背が高いんです。そうした自分が美しいと思う要素を取り入れて高めの身長にしました。  髪色は、いろんな服を着せたときにバランスが取りやすいよう、黒と白の落ち着いた配色にしました。  ここまで話すときちんとビジュアルを決めて描いたように思うかも知れませんが、実はかなり悩みました。特にKは描くたびに目が大きくなり、顔つきも今のほうが少し丸みのある印象へと変わっていきました。作品集は夏から春へ時系列で構成されていますが、実際に描いた順番はバラバラなので、ページごとに微妙なニュアンスの違いがあると思います。  Mの場合はビジュアルに大きな変化はありませんが、初期のマイペースで不思議ちゃんな性格からツンデレになり、さらに“ツン”が少なくなって、“デレデレ”の割合が増えていったことで、表情や目つきもどんどん柔らかくなっていきました。
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作中では描かれない2人の背景
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■作品情報
・タイトル:『KとM かも仮面初作品集』
・発売日:2025年8月8日
・著者:かも仮面
・定価:2860円(本体2,600円+税)
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