SNSで話題の「K」と「M」の正体って!? 百合カップルの“恋が愛に変わる1年間”が尊い
作中では描かれない2人の背景
一方のMは、両親が離婚し、祖母に育てられました。祖母の死後は頼れる人もおらず、なんとなく大学生活を続けているという状況。ふたりの出会いを描いたマンガで、風邪で倒れたMが泣いていたのも、祖母のことを思い出していたからですね。祖母が「大人になったら譲ってあげる」と言った振り袖は、今では大切な形見となっています。学費や生活費は父が一部負担していますが、基本的にはアルバイトをしながら自立した生活を送っています。
やがてKと出会い、Kの家でバイトをしながら、祖母の手伝いやカフェの仕事を通じて、着物や人々の想いに触れるようになります。そして次第に、Kの祖母の後継者としての道を歩んでいく……そんな設定があります。
このふたりの物語は、元ボンボンのイケメンお嬢様と貧乏な女学生が恋に落ち、夢を見つけて頑張るという、どこかベタで愛おしいシンデレラ・サクセス・ラブストーリーなんです!
試行錯誤を重ねた結果描かれたKとMが歩む“未来”とは
――ふたりの距離感を描くとき、特に気を付けていることは?
基本的にKは、Mに常にベタついて、ちょっかいを出していますね。付き合う前のMは「こいつ、距離感おかしくない!?」と感じつつも、ときめいてしまう。付き合いはじめてからは、感情をどう受け止めるか、どう返すかに慣れてないので最初は戸惑いながらも、少しずつ受け入れられるようになっていく――そんなふうに描いています。
先ほどもお話ししたように、この作品はベタなシンデレラ・サクセス・ラブストリーです。Kはあまり変化がありません。主人公として感情が揺れ動き、成長していくのはMなんです。
■作品情報
・タイトル:『KとM かも仮面初作品集』
・発売日:2025年8月8日
・著者:かも仮面
・定価:2860円(本体2,600円+税)


