子どもの“できない”を責めないで。「怠けてる」「わがまま」と思ったときに試したい、ラクになる考え方
「できないこと」よりも「できること」に注目
――視点を変えるというのは、診断や発達のユニークさ関係なくどの子にも大切なことですよね。
さわ先生:そうです。子どもを親の「普通」の枠に当てはめてしまうと、発達ユニークな子は「できないこと」ばかりになり、親自身もつらくなってしまいます。だから、子どもの発達がユニークだと感じたら、親は一度「普通という枠」を手放し、子どもを信じて見守ってあげてほしいと思います。
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子どもの発達に不安を感じたとき、私たちはつい「できないこと」に注目してしまいます。しかし大切なのは、「できないこと」の背景にある、その子の発達のユニークさを理解すること。そして、その特性を「怠け」や「わがまま」と努力や根性論で捉えないことです。親の普通を子どもにあてはめない。診断の有無に関係なく子どもの目線でいることの大切さに気付きました。
【精神科医さわ】
塩釜口こころクリニック(名古屋市)院長。児童精神科医。精神保健指定医、精神科専門医、公認心理師。発達ユニークな娘2人をシングルで育てる母でもあり、長女の不登校と発達障害の診断をきっかけに、「同じような悩みをもつ親子の支えになりたい」と2021年に開業。これまで延べ5万人以上の診療に携わる。著書にベストセラー『子どもが本当に思っていること』『「発達ユニークな子」が思っていること』(日本実業出版社)、監修に『こどもアウトプット図鑑』(サンクチュアリ出版)がある。
<取材・文/大夏えい>大夏えい
ライター、編集者。大手教育会社に入社後、子ども向け教材・雑誌の編集に携わる。独立後は子ども向け雑誌から大人向けコンテンツまで、幅広く制作。


