
黄浦江(こうほこう)沿いの西洋建築
さらに上海の魅力は、上海の持つ二面性にもあります。未来都市のように進化したデジタル社会がある一方で、中国には長くて深い歴史が息づいています。
上海のシンボルともいえる黄浦江(こうほこう)沿いには、西洋の列強の銀行や商社が建てたゴシック・バロック様式の重厚なクラシックな建築が立ち並んでいて、そこにいると、ヨーロッパの街にいるような気分になります。
しかし、川の向こう側には、SF映画のような近未来的都市が広がっている。あらゆる面で、歴史と未来のコントラストを味わえるのが、上海の大きな魅力です。これはもう、中国の歴史のたまものなんです。
さらに、小籠包などのグルメもお得な価格で楽しめたり、カフェ文化も進んでいます。あらゆる商品や体験が日本よりも一歩先を行っていて、洗練された雰囲気も感じられる。
とにかく、私たち40代が知っている頃の上海とはもうまったく別世界。最先端の感覚を体感させてくれるのが、今の上海なんです。
私もテレビ局に勤めていた頃、中国といえば「偽物の遊園地がある」といった話題でメディアを賑わせていたことがありました。
しかし、状況は大きく変わり、むしろ今の中国は多くの分野で世界をリードしているのが現実。日本はそこから学び、取り入れる段階に来ていると強く感じています。
だからこそ、次の世代にはぜひ実際に中国を訪れ、肌でその変化を体験してほしい。そこから日本の課題や未来を考えるきっかけになるのではないかと感じました。
中国は地理的にも近く、飛行機でわずか数時間。週末の弾丸旅行にもぴったりです。あたらしい中国を感じる旅、ここからさらに広がっていく予感。次の渡航先にいかがでしょうか?
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音声版「大木優紀の旅の恥はかき捨てて」
<文/大木優紀>
大木優紀
1980年生まれ。2003年にテレビ朝日に入社し、アナウンサーとして報道情報、スポーツ、バラエティーと幅広く担当。21年末に退社し、令和トラベルに転職。旅行アプリ『
NEWT(ニュート)』のPRに奮闘中。2児の母