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小1からスマホを与えた結果→小6になった娘に「使用禁止」を言い渡したワケ。“子どもを依存から守るのは誰なのか”問題を考える

子どもにスマホ規制する世界共通の目的とは?

 このように、フランス、アメリカ、中国でのスマホ規制の形はそれぞれ異なりますが、その目的は共通しています。スマホ規制の目的を大きく分けると3つあると考えられます。  1つ目は「学習にしっかり集中できる環境を守ること」。2つ目は「SNSいじめなど、道徳的な問題を防ぐこと」。そして3つ目は「リアルな人間関係や対話を大切にしてほしい」という、大人から子どもへの願いです。  スマホの中だけでは得られない体験の中でこそ、子どもは成長していく。子どもたちが本来持っている人間らしい力や、かけがえのない「子どもの時間」をどう守っていくか。それが今、各国で共通する価値観として議論されているのだと思います。

我が家の場合、子どもに早くスマホを与えた結果…

夜に暗い部屋でスマホを見る子ども 我が家にも小学6年生の娘がいます。実は娘は、小学1年生というかなり早い段階からスマホを使っていました。  学校には持ち込み禁止だったので、お子様モードにして家で使っていいよと、私の古いスマホを渡していました。その当時は、「これからの時代はスマホが当たり前。だからデジタルネイティブとしてスマホの世界に早く慣れてほしい」という思いもあり、夫とも話しあったうえで、渡すことにしたんです。  でも、結論から言うと、この1年で娘からスマホを取り上げることになりました。低学年のうちは制限をかけてルールを守って使えていましたが、高学年になるにつれてスクリーンタイムの制限を突破し、だんだんと約束を守らなくなってきたのです。  そして、ついにある事件がきっかけで、結局スマホを取り上げることにしたんです。  ある日、私の帰宅が遅くなり、鍵を忘れて持っていなかった娘を家の前で待たせてしまったのですが、何度娘のスマホに電話をかけてもつながりません。到着予定からすでに2時間が経っていて、私は焦り、慌てて帰宅しました。  そしたらなんと……玄関先に座り込んでスマホを見ている娘を見つけたんです。2時間もこうしていたの!? と驚いて、思わず「どうしたの? 大丈夫?」と声をかけると、娘はようやく顔を上げ、「へ?」と時間の経過にまったく気づいていないような表情を見せました。  聞けば、「鍵がなくて家に入れなかったから、まあいいやと思ってここで座ってTikTokを見ていたら、あっという間に2時間経っていた」と言うのです。TikTokを見ている間、私からの着信やLINEを知らせる通知も出ていたはずですが、それにも気づかなかったと。
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恐ろしくなり、スマホを禁止に
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