便利な離乳食アプリ。「発達特性」ならではの落とし穴

ある日の離乳食
今一番手がかかっているのが離乳食だ。
当初は生協の野菜のペーストやベビーフードのみで乗り切ろうと思っていたが、離乳食アプリを入れたところ、離乳食アプリのスケジュール通りに進めたほうが、メニューを考える手間が省けて私にはやりやすいように感じた。メニューが多彩なので、ベビーフードにはない種類の食材も多く、私は手作りをするようになっていた。
アプリは毎日のメニューが載っていて、この通りに進めればその月齢で食べられないものを食べさせてしまうような間違いもなく安全だ。
それに離乳食について調べても「赤ちゃんの様子を見ながら進めていく」という曖昧な表現がある。私はASDの診断は下りていないが、曖昧な指示が苦手なASD特性のある人でも、「この日はこれ」と決められていると進めやすそうだ。
しかし、このアプリには発達障害の特性がある人ならではの落とし穴があった。私は発達障害由来のゼロヒャク思考(白か黒かと極端に考えてしまう認知のゆがみ。完璧主義に近い思考)があるため、グレーゾーンの「ほどほどに」という思考が難しいことが多い。
寸分違わず、離乳食アプリの通りに進めていたのだが、これが頑張りすぎたと気づいたのは、産後ケアの際だった。産後ケアとは産後、助産師や看護師から母体や心のケアや育児のアドバイスを受けられるサービスで、2021年から市区町村の努力義務となっている。助産師さんから離乳食についてもアドバイスをもらえるとのことで、助産院に離乳食を持参した。この日のメニューは炭水化物がじゃがいも、タンパク質がしらす、ビタミンがほうれん草とキャベツ。
すると、助産師さんから品数が多くてとても頑張っていると言われた。食べさせ方のコツを伝授してもらっているときも、助産師さんは息子に「ママが頑張って作ってくれたんだね」と優しく話しかけながら食べさせていた。
「疲れている日は冷凍ミックスベジタブルのお粥にしちゃっていいんですよ。ミックスベジタブルなら大人もスープにできますし。基本的にアレルギーがあるものはタンパク質なので、病院に行けないような日に新食材のタンパク質を与えなければ大丈夫ですし、乳児が絶対に食べちゃいけないものは蜂蜜くらいです」
そう言ってもらえて、自分が疲れていることに気づいた。メニューは少しくらい変更してもいいし、冷蔵庫内の在庫状況に合わせて進めてもいい。翌日のメニューには豆腐が含まれていたが、うっかりしていて豆腐を買っていなかった。今までは翌日のメニューにない食材は急遽買いに行っていたが、この日は豆腐の代わりのタンパク質としてしらすに変更した。
また、冷凍保存していたブロッコリーを使い切ってしまいたかったため、アプリのメニューにはないがブロッコリーを食べさせた日もあった。このように、アプリのとおりのメニューにしなくても息子にはなんの影響もない。