吉沢亮×横浜流星『国宝』で魅せた圧倒的凄み。仮面ライダーから13年、“キラキラ映画”を経て頂点に立った2人の軌跡
きらきら映画の時代をそれぞれ駆け抜け『国宝』俳優へ
約13年もの時を経て、『仮面ライダーフォーゼ』での親友役から『国宝』の、より複雑な兄弟像へ、彼らの再共演が頑丈な足場の上に成り立っていることがわかる。2011年の初共演以降、歩幅は少し違うものの、二人はそれぞれのフィールドで着実に足場を固めた。 フィールドが同じだった時期もあった。2010年代の日本映画界を席巻していた、いわゆる「きらきら映画」だ。きらきら映画は少女漫画を原作とするラブコメ実写化映画のことだが、中でも一際輝く名作中の名作『オオカミ少女と黒王子』 (2016年)は、共演場面こそないものの、吉沢と横浜がこのジャンルの俳優として頭角を現すきっかけとなる、ニアミス作品だった。 二人の主演作が続々公開されたのが2018年。『オオカミ少女と黒王子』と同じ廣木隆一監督作『ママレード・ボーイ』は、引きの画面内で吉沢のポテンシャルを引き出した。 横浜も『兄友』や『虹色デイズ』が腕試しになった。実写化作品ではないが、2016年の『全員、片想い』の一編「イブの贈り物」で演じた介護士役も、横浜屈指の名演だと思う。 実写化は実写化でも、吉沢がスケール感のある「キングダム」シリーズに軸足を移した2019年以降、二人は名監督たちとの仕事を重ねることになる。 これは結果論に過ぎないが、きらきら映画の時代を駆け抜け、それぞれのスタイルを確立した吉沢亮と横浜流星による再共演は、李相日監督の『国宝』俳優へと躍進する条件が揃った、ここぞというタイミングだったと考えていいだろう。 <文/加賀谷健>
1
2









