また、自身を投げ込む強い覚悟によって、作品ごとにその世界に完全に入り込み、観客まで同じ目線に引きずり込む力があります。役者としても、「アイドル・ケンティー」としても、中途半端に恥ずかしがることなく自身を解放出来ることは、中島さんの大きなアドバンテージです。

CD「 IDOL1ST 」(ソニー・ミュージックエンタテインメント)
こうした準備力と自分を投げ込む強い覚悟が観客の“没入感”を高め、「役として作品世界に存在している」ように演じるため、見る側も自然と物語に吸い込まれるのです。
また、自分自身の分析力が高いことも強みです。「普段の自分」と「演じるキャラ」の距離感をよく理解していて、どこを変えれば別人に見えるかを、丁寧に計算しているのでしょう。フェロモン店長・三彦については、本人も宛て書きされたのかと思うほど、素の自分と地続きで演じられているようです。
風貌的に自身および三彦と正反対の二彦を演じるにあたり、衣裳やメイク替えを一日に何度もしなければいけない時もあるそうですが、楽しんで挑戦出来る好奇心と向上心で乗り切っているのでしょう。
そして何と言っても、アイドル活動で培った表現の瞬発力は圧倒的で、彼ならではの武器です。音楽業・バラエティ・俳優業を並行してきたため、瞬時にキャラを切り替えることが出来る。表情、声のトーン、空気感を変える能力が抜群なのです。

CD『ファタール』(ソニー・ミュージックレーベルズ)
ソロライブでは黒と白の衣装で雰囲気をガラッと変えるなど、元Sexy Zoneならではの「キラキラした王子様感」と、「汗の滴るワイルドさ」の両面をケンティーとして鮮烈に使い分け、変幻自在なステージングを見せています。
音楽でのコラボでは、その多面性をさらに発揮。岡村靖幸さんや渡辺直美さん、キタニタツヤさんら年齢も性別もジャンルも異なる多種多様な相手に対し、楽曲の世界観に自身を適応させ、声色を調整し、お互いの魅力を最大限に引き出してコラボを成功させています。