作中には「普通の幸せ」「普通の結婚」に登場人物が振り回されるシーンが出てくるが、“普通”は近年変化が加速している印象だ。この変化についてはどのように感じているのか。
「今って“普通の生き方”の過渡期だと思うんですよね。昔ながらの『結婚して子どもを産んで、専業主婦やパート主婦になる』という価値観もまだ残っている一方、『結婚しない』『子どもを持たない』という生き方も珍しくなくなってきている。それゆえに、女性同士でも価値観がぶつかってしまう時代なのかなと思います」
また、“普通”は安心感をもたらす役割があり、それが揺らいでしまうと不安になる人も一定数出てくる。ゆりゆさんは「普通というか、ロールモデルがあると楽なんですよ。『何歳くらいで結婚して、何歳くらいで出産して』というレールが敷かれているほうが、ある意味では迷わなくて済むので。とはいえ、普通に合わせることで苦しくなる人も絶対に出てきますよね」と語った。
「幸せな夫婦でいる努力をしているのは自分だけ」という女性の苦悩が描かれていたが、幸せな夫婦関係を築くために必要なことは何なのか。
「結婚生活を維持するために、夫婦で女性側だけが頑張り続けてしまうケースってやっぱりあると思うんです。それこそ“普通の夫婦像”に当てはめて、無理をしてしまう女性も多いんじゃないかなと。
やはり、男女どちらも意識を変えていくことが大切だと思います。今って共働きが当たり前になってきていますけど、家事や育児の負担はまだ女性側に偏っているケースが多いですよね。だからこそ、“夫婦ごとに無理のない形”を考えないといけないのではないでしょうか」