動物と人間がいっしょに成長していく【ケニア・ドイの猫写ニッキ】

今回、私が訪問したのは福島県猪苗代町に拠点をおく「一般社団法人ふくしまプロジェクト」(以下ふくしまプロジェクト)のシェルター(動物保護施設)。動物たちや動物のプロフェッショナルになろうと日々活動する人間たちをレポートします。 ⇒【前編】はコチラ

里親が見つかるまで、ずっといっしょ

 この日の事務室には三毛猫の「1号」、キジトラの「2号」という名の2匹の猫がいました。(犬と違って安易な名前!)ケージから飛び出した猫たちは人間の仕事のお手伝い(じゃまとも言う)にやってきます。 写真1 代表の於保(おほ)さんと1号。犬派?猫派?の問いに「ノーコメント!」と答えるがその顔は、ははーん、猫ですね。  写真2 理事の藤谷(ふじや)さん。この環境、さぞかし仕事がはかどるでしょうね!?  1号は福島県飯舘村で、2号は福島県福島市飯野で保護されました。その名は「ふくしまプロジェクト」が保護して連れて来た動物、第1号と2号だったのです。  まだ子猫だったのと同い年であろう2匹はすぐに打ち解け、まるで本当の姉妹のように肩を寄せ合い育ってきました。ビビリで甘えん坊の1号、対照的に冒険心があって積極的に動く2号はどちらも女の子。現在、事務室の「人間癒し係り」として活躍中。これは癒されるわ。  今年3月の譲渡会でラブラドールのモッコさんの里親さんが内定し、決まれば「ふくしまプロジェクト」第1号の「卒業犬」になります。  モッコさんは2014年の5月、犬舎の完成とともにやって来た保護犬です。あれから約1年、ゆっくりと時間をかけ育て、どこへ出しても恥ずかしくない犬へと成長しました。またシェルターで働く人間がともに成長できたのは言うまでもありません。  私が感じたこと「保護動物たちによって動物のプロは作られる。」このことがここ「ふくしまプロジェクト」のシェルター、最大の特徴なのかも知れません。スタッフの皆さん、モッコさん、おめでとう!  皆さんの住む町に「シェルター」はありますか? これを機に譲渡会、動物愛護に興味を持っていただけると嬉しいです。 写真9 ここにはまだまだ、たくさんの犬や猫がいます。ひょうきんな柄のダンテさんはムードメーカー的存在。「なに?まためしの無心かい?」 写真10 ノボタンから名まえをとった「ボタン」お婆ちゃん。高齢で目も耳も悪く譲渡先が見つからないかもしれません。でもね、ここに一生いてもいいんだって。  きみといきる。 <TEXT・PHOTO/ケニア・ドイ> ●「一般社団法人ふくしまプロジェクト」 http://fukushimaproject.org https://www.facebook.com/fukushimaproject.org ― ケニア・ドイの猫写ニッキ【3】 ― ※ケニア・ドイさんが撮影した、東京・荒川区のねこ写真展「あらかわのねこ」が6月22日より開催されます。入場無料。 【荒川のねこ写真展vol.3 『あらかわのねこ』】 開催日:2015年6月22日(月)~7月3日(金) 時間:8:30~17:00(土曜日、日曜日は除く) 会場:荒川区役所 北庁舎1階廊下 主催:荒川地域猫連絡会 詳細はこちら⇒https://www.facebook.com/arakawanoneko 【ケニア・ ドイ】 アーティストのグラビアなどを数多く手がけ、人物撮影を得意とするスチールカメラマンが5年の修業期間を経て2011年、猫カメラマンになることを宣言。雑誌、WEB、SNS等で猫写真を発表し続ける。ファースト写真集『ぽちゃ猫ワンダー』(河出書房新社刊)好評発売中。 ●「ケニア・ドイの怪盗猫団団」https://www.facebook.com/nekodandan
ケニア・ドイ
アーティストのグラビアなどを数多く手がけ、人物撮影を得意とするスチールカメラマンが5年の修業期間を経て2011年、猫カメラマンになることを宣言。雑誌、WEB、SNS等で猫写真を発表し続ける。
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