ドトールでも人気の包み焼きピザ「カルツォーネ」。“本物”を専門店で食べて感激した!
日本で「ピザ」と聞いてイメージするのは、丸~い生地にトマトやチーズ、あるいはサラミやキノコが乗ったおなじみのアレ。でもイタリアでは「カルツォーネ」と呼ばれる、具材をピザ生地で包んで焼き上げたピザも、とってもポピュラーな存在です。
家庭でも簡単に作ることができ、いわばイタリアのおふくろの味として各地方で親しまれているとか。
最近では、ドトールが一部店舗で定番メニューに取り入れたり、ときどきコンビニで「カルツォーネ」と銘打ったパンを見かけるなど、日本でもジワジワ広がってきています。
でも、本場イタリアのカルツォーネがどんな味かって、知らないですよね。そんな中、イタリアの一流シェフが、東京・原宿にカルツォーネの専門店「SISTIANA(システィアナ)」を11月にオープン。
さっそく食べに行ってきました!
原宿・神宮前交差点にほど近い場所にある「システィアナ」。裏原の細い路地に佇むピンク、黄色、水色のキュートな建物が目印です。
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お店をプロデュースしたのは北イタリア出身のシェフ、マッシミリアーノ・ミレーリさん(愛称:マックス)。マックスさんは、ローマで立ち上げた「ラ・テラッツァ・デルエデン」がミシュラン一つ星を獲得、シンガポール「マリーナマンダリンホテル」や「ヒルトン東京」で腕をふるい、「インターコンチネンタル東京」で総料理長をつとめたという、超一流のシェフなのです。
オリーブオイルやチーズ、ハムなどイタリアで買い付けた食材で作るのは、幼いころ祖母や母が焼いてくれた懐かしのカルツォーネ。自身が育ったアドリア海を望む港町・システィアナの思い出そのものなんだそうです。
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「カルツォーネとは、イタリア語で『畳んだ靴下」という意味の『カルツァ』が語源。地方によって焼いたり揚げたりするけれど、基本的にはさまざまな具材をピザ生地で包んだものを指します。
でも日本で見かけるものは、どちらかというとオープンサンドウィッチに近いですね。原宿や表参道は情報発信地で本物志向の人が多い。そういう街から本場のカルツォーネを伝えていければと思い、この場所を選びました」(マックスさん)
ショーケースに並ぶのは、具材が異なる5種類のカルツォーネ(700円~)。イートイン、テイクアウトどちらも可能です。
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一部をご紹介すると、店名を冠した「SISTIANA」はまず初めに押さえておきたい定番商品です。トマト・ナス・バジルと日本人も大好きな組み合わせにリコッタチーズとモッツアレラチーズを加えたもので、高温のオーブンで焼き上げた薄く香ばしい生地を割ると、蒸気に混ざって中からバジルとオレガノの爽やかな香りがふんわり!
生地の外側はカリッ、内側はもっちりなダブル食感もたまりません。
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切ると中身はこんな感じ。
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そして2種のチーズ! これが実に濃厚でついワインが欲しくなっちゃう。そんなときに、マックスさんこだわりのイタリア産ワインがグラス600円~、ボトル2700円~とリーズナブルにそろうのはうれしいところ。(ほかサンペリグリーノ150円、illyコーヒー/紅茶200円)
続いてもう一品。「FUMO(フーモ)」は、炭焼きハムとオリーブ、モッツアレラチーズを具材に、独特の甘い香りが特徴のキャラウェイシードでアクセントを効かせたもの。絶妙な塩気と風味で、こちらも白ワインがよく合いそう!
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このほか、キノコをふんだんに使った「PICANTE(ピカンテ)」や自家製ソーセージとカボチャ、チーズが具材の「LUGA(ルーガ)」、カレーとアンチョビを効かせた「GUNA(グーナ)」と、個性のちがうカルツォーネがそろいます。
「カルツォーネは私にとって、祖母の味という思い出があります。海やキャンプにいったりするときに、いつも焼いてきてくれました。
また、母も自宅に人が集まる時などに作ってくれて、焼きたてがテーブルに運ばれてくると、ワーオ、と子供たちみんなで喜んだのを覚えています。
日本では、イタリア料理というとピザとパスタのイメージですが、実はもっともっと幅広いことを知っていただけると嬉しいです。Grazie!」(マックスさん)。
※取材協力/「SISTIANA(システィアナ)」
<TEXT/井上こん PHOTO/山田耕司>

イタリア出身の一流シェフが作る「本場のカルツォーネ」とは






イタリア人にとって身近で懐かしい“マンマの味”



井上こん
’86年生まれ。明治大学農学部中退。120倍激辛麺/1リットルジョッキ酒/ドヤ街宿泊レポ/ローション運動会など、アレな取材多し。「はまれぽ」、「SPA!」などで執筆。TCGにて猫のボランティア活動も。twitter@koninoue