「でも、私の彼は優しいんです」
不倫や浮気にはまる女性は、口を揃えてこう言います。「そんな男は最低だ」という「常識」から、彼を切り離そうとするのです。「私の彼だけは他の人と違う」、彼の言動の中から血眼になって探した「優しさ」をかき集めて、そう思いたいのが、ひしひしと伝わってきます。
でも、あなたが「優しさ」だと思っている彼のその言動は、本当の意味での優しさではありません。それはあなたを繋ぎとめておくための手段としての「優しさもどき」であり、あなたを思って滲み出てくる「本当の優しさ」ではないのです。
考えてもみてください。周囲に祝福されながら誓いを交わした「結婚式」で、彼は妻に、永遠の愛を誓ったのです。家に帰ればその妻が、自分のために食事を作っているかもしれない。愛すべき子どもも、お父さんの帰りを待ちわびているでしょう。
そんな暖かい幸せを裏切り、「あいつらに愛はない」なんて、他の女の前で裸になってデレデレと愛を語るような男に、「優しい人」がいると思いますか?
もうひとつ、はっきり言っておきたいことがあります。不倫をしている女性の中には、相手の妻よりも勝る部分を探し、「私の方が大切にされている」なんて勘違いを加速させる人がいますが、それは断じてありえません。
あなたと「彼の妻」は、彼の中で存在する土俵自体が違います。戦うことも出来ない程、勝敗は明らかです。
だいたい、出会い、告白し、何年もデートや喧嘩を乗り越えながらお付き合いを重ねた後に結婚した「彼の妻」と、デートといえばせいぜい仕事終わりの食事、ほとんどホテルでの時間しか過ごしておらず、喧嘩すらしたことのないあなた。
どう比べても、勝てる訳がありません。過ごした時間の質も、思い出の量も違います。あなたは彼にとって「気が向いた時に体や自尊心を満たせる都合の良い道具」であり、断じて「愛する人」ではないのです。
不倫は、どんな結末になろうと、誰のことも幸せにしません。仮に本当に妻と離婚し、あなたと結ばれたとして…。
また他に「都合の良い女」が現れれば、間違いなく手を出しそうだなと、思いませんか? そもそも、そんな信用するに値しない男に、執着する必要がないのです。
朱里さん、どうか目を覚まして。不倫男の薄っぺらい「愛してる」なんて蹴飛ばして、もっと幸せになれる恋愛、探しませんか?
<文/yuzuka>
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