Love

元カレに新しい彼女ができた…復縁はもう難しい?

恋愛は、賃貸物件です

 さて、私はこのような相談が来たとき、恋愛を「賃貸物件」に例えます。  借りたお部屋って、いくら長いこと住んで愛着があっても、表札をかけて毎日そこに帰っていても、「契約を解除」したらもうあなたのお部屋ではなくなります。 引っ越し 次の日に誰かが入居すれば正真正銘、その瞬間から、その人のお部屋になります。  それを「前まで私が住んでいたの! この部屋を使いこなせるのは私だけ!」なんて騒いで部屋に入っていこうものなら、警察沙汰になりかねません。  恋愛も同じです。  あなたの意思であれ、彼の意思であれ。なんらかの理由で「契約を解除」されたのなら、もう彼はあなたのものではないのです。どうしてももう一度、その部屋に住みたいのなら、また1から審査を通過して、契約しなければなりません。  でもそれって、とっても難しい。特に恋愛では「誰かを一目惚れさせる」より「一度冷めてしまった相手を振り向かせる」ことのほうがうんと難しいんです。  初対面のときにはあった新鮮さやときめき、あふれでる性欲などがないわけですからね。その状態でもう一度自分の方を向かせるって……想像するだけで至難の技ですね。

本当に、彼が好き?

 最後にしまこさん自身の胸に問いかけてほしいことがあります。「その気持ち、本当に『好き』?」って質問です。  長年連れ添った彼と別れるって、並大抵の決心ではできません。きっと悩んで悩んで、だけど最終的に「やっぱり一緒にいる理由がない」って、結論を出したんですよね?  もしかすると、しまこさんが今感じているのは「好き」ではなく、「執着」ではないでしょうか?  ずっと連れ添っていた、私のことが好きだった彼を、誰かにとられたことへの嫉妬。  それはもう、「恋愛」として彼を取り返したいのではなく、とられたオモチャを取り返したいと願う、子どものような身勝手さを感じます。子どもって、オモチャを取られると、返してほしくて物凄く泣いてわめくんですけど、実際に手にすると嘘みたいにすぐに飽きちゃうんですよね。  その「オモチャ」を好きだったからじゃなくて、ただ誰かに取られたという事実が嫌だっただけだと思うんです。  彼を取り返せるかどうかも大事ですが、まずはしまこさん自身の気持ちと、しっかりと向き合う時間が必要そうですね。 <文/yuzuka> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
ユズカ

yuzuka/ユズカ

yuzuka
エッセイスト、脚本家。元精神科看護師と夜職の経験あり。著書『埋まらないよ、そんな男じゃ。』他3冊。「五反田ほいっぷ学園」「愛の炎罪」等原作脚本
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