大切なのは、納得行くまでルールについて話し合うこと
友情結婚に特化した結婚相談所や紹介の場では、妊活をするのか否か、お互い外に恋人を作っていいのかどうかなど、
根本に恋愛感情がない分、事前に徹底した生活のルールを作るそうです。それは個人間でも同様です。

「僕は友情婚活のパーティで知り合った女性から、さらに友人を紹介してもらって今色々話を進めています。
友情結婚を考えているセクシャルマイノリティは、男女問わずそれぞれ同じ考えを持った人が集まるコミュニティに属していることも多いんです。色々そこで情報交換をしたり、まあ、類は友を呼ぶというか……(笑)」
紹介された女性は、「女性しか恋愛対象にならない」という同年代のレズビアンでした。およそ2年間友人として交流を持ち、二人は意気投合。今では
家族のような信頼関係のもと、結婚を視野に入れて一つ屋根の下で暮らしているそうです。
「僕たちは『同性の恋人を持つのは自由』というルールですが、
それぞれの相手に対して『友情結婚を考えている同居人がいる』というのは絶対に隠さない、付き合う前に話すと決めています」
斉藤さんいわく、「このまま順調にいけば、今年の夏頃には結婚できるはず」という計画ですが、二人の子どもを作るかどうかに関しては、まだ意見がまとまらないとか……。
「落ち着ける家庭が欲しいとか、社会的な体裁や親のためというのはあくまでも僕たちの一方的な希望です。色んな夫婦の在り方があっていいと思いますが、一人の人間として意思を持った
子どもを授かるとなると簡単には決められません。
将来的に子どもが混乱しないか、ちゃんと愛情を感じてもらえるかなど、自分たちに親になる覚悟はあるのかなど、これから“パートナー”と考えて決めていきたい」と、真剣な表情で語る斉藤さん。
「友情結婚」に対して、世間からの風当りはまだまだ強いと思います。ただ、新しい夫婦の在り方、そして一つの新しい生き方として、私たちも柔軟にその考えに触れてみてもいいのかも知れません。
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「婚活してる男性」ってどんな人? vol.28―
<TEXT/赤山ひかる、女子SPA!編集部 イラスト/三原すばる>