イライラしてしまう母親は、「子どもがご飯を食べない」ことに対してストレスを感じているのではありません。本当の原因は「無意識に根付いている自分の思い込みや心の傷」にあるのです。
さらに、根本的な原因は無意識下にあるがゆえ、イライラの本当の理由に気づけず、余計にイライラする……という悪循環に陥ってしまうのです。
ただでさえ余裕のない子育て期間に、「本当の原因」まで思い至るのは難しいですよね。
まずは深呼吸してリラックスしてみましょう。そして、「自分がイライラしている」ことに気がつきましょう。
目の前にあること(今回は、子どもがご飯を食べないこと)がイライラの原因ではなく、他に理由があると知っているだけで感じ方が違ってきます。
子どもにイライラする方は「どうして自分がイライラするのか」を、色々な視点から考えてみてください。
「子どもがご飯を食べないからイライラすると思っていたけど違うのかな」
「どうしてご飯を食べなければいけないと思っていたのかな」
「ご飯を食べず、10年後にどうなっていたら嫌だと思っているのかな」
「こうなったら嫌だと今思い浮かんだ未来は、本当に現実になるのかな」
イライラする母親は、子どもがご飯を食べすぎてもイライラします。ちょうど良い量のごはんを食べても、きっと別のことでイライラするんです。
それはなぜかというと「子どもの行動」にイライラしているのではなく、本当の原因(=潜在意識)にあると気づけていないからです。
幸い私は、心理カウンセラーという仕事柄か、食が細い息子に対してイライラせずにすみました。特に何の対策もしませんでしたが、息子は4歳になった今、自然に食べるようになりました。子どもってそんなものかもしれません。
今回は「子どもがご飯を食べない」という例で説明しましたが、この考え方はどのような場合でも対応可能です。怒りの根本的な原因に気がつけば、イライラはスッと消えていきますよ。
<TEXT/小松原幸恵>
【小松原幸恵】
催眠療法、コーチング、アロマ、レイキなど様々な手法を使ってクライアントの自己実現をサポートするカウンセラー。地蔵のような息子と仏のような夫を持つ、ツッコミ系関西人。人からよく「(おとなしそうな)外見と(よくしゃべる)中身のギャップが凄い」と言われる