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“普通の子”たちがなぜ凶悪事件を…危ない親子関係の傾向

2.日常的に子どもを虐待する親、干渉しすぎる親

●同級生をカッターナイフで刺殺した11歳女児の家庭  2004年、小学校6年生の女子児童が、誰もいない教室内で同級生をカッターナイフで殺害した「佐世保小六女児同級生殺害事件」。小学生が教室で同級生を殺害したのは、戦後初の事件だった。  この加害女児は、家で父親から虐待を受けていたことが明らかになっている。パソコンをつけっぱなしにしていたことで殴ったり、酒を飲むと躾(しつけ)と称して叩いたりしたこともあったという。病気で体が不自由だった父親は、それが愛情の一環としての躾だと思い込んでいたのである。一方、守ってくれるはずの母親は、言葉で厳しい躾をしていたため、味方になってくれることはなかった。女児は逃げる場所がなく、ホラーものの世界に傾倒していったリビング●自宅に放火して母・兄妹を殺した16歳少年の家庭  また、2006年、名門私立高校に通う16歳の男性生徒が、自宅に火をつけて継母と異母兄妹の3人が死亡した「奈良自宅放火母子3人殺人事件」。母親は「継母」だったことから、原因は長男と継母の確執だとする報道が乱れ飛んだが、実際には勉強部屋を「ICU(集中治療室)」と名付けた父親の度を超えた体罰のスパルタ教育が原因だった。  男子生徒は父親から日常的に殴る蹴るなどの暴力を受けており、父親に対しての憎しみが放火の動機だった。その後の審判では、幼少期から続く父親の暴力によって持続的な抑うつ状態だったとことが明らかになっている。

3.子どもの異変に気付かず、放任したままの親

老女を殺したエリート女子大生の家庭  名古屋大学の女子大生・19歳による老女殺害事件では、祖母は加害者をとても溺愛していた。幼い時から厳しくしつけられたその反面、祖母からはグランドピアノをプレゼントされた。彼女はピアノを習っていて、地元のコンクールに出場するほどの実力があった。  勉強も成績がよく、中学時代は常に学年トップテンに入っていた。しかし、中学三年になった頃から彼女の興味は特異なものに傾倒していった。服装が男っぽくなり、言葉遣いも自分のことを「俺」と呼ぶようになった。また、学校にはハサミやカッターナイフを持って行くようになり、この頃、殺害の際に使用した「手斧」をホームセンターで購入している。猫を虐待するようになり、それからさらに「人を殺してみたい」という衝動が抑えられなくなっていった。  また、前述の「佐世保高一同級生殺害事件」の加害女子生徒は、高校に入って再婚した継母と暮らすことを拒み、マンションで一人暮らしをはじめた。驚いたことに父親は月100万円を生活費として渡していたのだ。しかしAはほとんど学校に行くことはなく、一学期の出席日はわずか3日だった。Aは高校に行く代わりに図書館に通い、過去の少年事件や少年審判について調べ始めた。そしてその3ヶ月後に、同級生の友人に対して殺害計画を実行した。  どちらも「放任」という、極端な家族関係が見て取れる。
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全員が「発達障害」と診断されたが…
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