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不倫のあと、妻の寝顔に胸が痛む…でも恋は止められない|不倫男の胸のうち

<恋する「不倫男」の胸のうち――Vol.1>

 女性からはなかなかわからない、「不倫する男」の胸のうち。どんなきっかけで始まるのか? 相手女性への、そして妻への気持ちは? 不倫事情を長年取材し著書多数のライター・亀山早苗さんが、不倫の恋に身をやつす「男性」たちの胸のうちをレポートします。(以下、亀山さんの寄稿)

不倫

不倫なのに“純愛”――現代の不倫事情


 不倫を「遊びの恋」ととらえる男性は減少しているという実感がある。特にダブル不倫が多い現在、女性より男性のほうが「婚外恋愛」を真剣に受け止めているとさえ思うことがある。実際、とある女性誌で不倫をしている既婚男女にアンケートをとったとき、「配偶者に罪悪感を覚えている夫」は8割だが、その一方で「配偶者に罪悪感を覚えていない妻」は7割という結果が出た。男性たちは「妻に悪いなあと思いながら外で恋をしている」状態なのだ。

同じ職場の女性と一線を越えたきっかけ


 都内近郊に住むタダシさん(仮名=以下同・45歳)は、2年前から勤務先に派遣で来ているひとつ年下のヨシノさんと親しくなった。当初は不倫関係になるなんて考えていなかったという。

「ところが一緒に仕事をしていくうちにだんだん惹かれていきました。彼女の次女と僕の息子が同い年だったので、子どもの話もしみじみ語り合ったりして。僕が妻の愚痴を言うと彼女がなだめてくれ、彼女が夫の悪口を言うと僕が男の気持ちを代弁した。そうしているうちに、お互いの存在が大きくなっていったんだと思う」

家庭 不倫はいけない。ましてや相手も同じ職場だ。バレたら家庭も職場も失う危険性がある。それは重々承知だった。だが、自分の気持ちを抑えることがどんどんできなくなっていった。

 そして1年前、職場の飲み会の帰りに酔った勢いでヨシノさんを誘った。彼女も酔ったふりをしてホテルの玄関をくぐってくれたと彼は言う。不倫の始まりは、いつも共犯関係である。

どちらの家庭も夜の営みはずっとなかった。彼女も僕も人肌が恋しかったのかもしれません。彼女と抱き合ったとき、なんともいえない安らぎと興奮を同時に覚えたんです。人肌で安らぎ、彼女の女としての乱れ方に興奮した。結婚してから初めて、自分が恋をしていると実感しました」

 過去、酔った勢いで顔なじみの女性と寝たことはあった。元カノと偶然再会して、一夜の関係を結んだこともある。だがいずれも「恋」ではなかった。だからこそ「今回はヤバイ」とタダシさん本人も感じていたという。

 初めて関係を持った日の帰りがけ、ヨシノさんも「本気になりそう」とつぶやいた。

妻の寝顔に胸が痛んで…


 帰宅したとき、妻はすでに眠っていた。もともと仕事が多忙で帰宅時間は不規則だから、妻は待ってはいない。ただ、キッチンのテーブルの上には夫のための軽食が用意してあった。

夜食「妻の寝顔を見てから、キッチンでその軽食を口にしたとき、猛烈に胸が痛みました。オレは何をしているんだろうって……。

 同時に、今ごろヨシノは家に帰ってどうしているんだろう、ダンナに怒られていないだろうかと気になった。そのとき彼女から携帯にメッセージが届いたんです。『今日はありがとう。幸せな気持ちで眠ります』って。僕も本当に幸せな、満たされた気持ちだった。だけど寝室に行って、ふと目覚めた妻に『お帰り~。おつかれさま』と急に声をかけられたときは飛び上がりましたね。こんないい妻を裏切ってしまったと」

 男の弱さはここにある。おそらくこの時点で、ヨシノさんのほうはこの恋に生きていこうと覚悟を決めている。だから、最初のうちは心が揺れる面があるとしても、それは夫と彼との間で揺れ動くわけではなく、「不倫などというものをしてしまっている自分」に対しての罪悪感に過ぎない。だから恋人との関係に慣れていくにつれ、潔く恋と日常生活を分けて、オンナである自分と、妻や母である自分を演じきることができるのだ。

 男はそうはいかない。妻と顔を合わせれば罪悪感を覚える。そうしながらも彼女を思う。いつでも心がぶれている状況が続く。

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信頼しているのは妻、恋しているのは彼女

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