豪雨被災地でボランティアしてみたら、大切に扱われて驚いた
ライターの和久井香菜子です。
先日、広島県呉市に災害ボランティアに行ってきました。広島市に用事があったので、少し足を伸ばすことにしたんです。

関東では、連日の酷暑ばかりがニュースになっています。でも、災害に遭われたみなさまには、まだまださまざまな手が必要なはずです。
東日本大震災、熊本大震災とボランティアに行ってみて、ニュースで見るのと実際に体感するのとでは、まったく印象や情報量が異なることに驚いたものでした。
そして今回、初めて公共のボランティアセンター(ボラセン)を利用して参加しましたが、驚くことばかりでした。でもみなさんに強烈にお勧めしたいです。その理由は4つです。
※実際のボランティア活動に入ってからはプライバシーと作業効率の問題から撮影をしていません。

これは今回痛感しました。浸水がどんなものか、自分はぜんぜんわかっていなかった。
被災地区は、うっすらと砂埃が舞っていて、すえた汚水の臭いが充満しています。現場に衛生上の問題があることがすぐにわかります。ここで生活をされている方たちの苦労は計り知れません。
自分たちのチームは、とある戸建てのおうちの庭の汚泥掻きでした。ボランティアに行く前は「自分でやれば?」くらいに思っていたんです。行ってみてわかりました。自分でやるとか、無理です。
洪水が引いたあとは、乾いた汚泥と流されてきたゴミが混ざって、20~30cmの厚さでびっしりと堆積しています。これをスコップで砕いて、土嚢(どのう)に入れて運び出していきます。
汚泥やゴミは、隙間なくすべての場所に入り込んでいるんです。細かな部分の作業だったとはいえ、3時間ほどで、自分が掻き出せたのはほんのほんの1~2㎡だったでしょう。
スコップを入れるたびに、すえた汚泥の匂いがします。体中にホコリを浴びました。自分はちょっと神経質なため、鼻うがいまでしたのに翌日まで臭いが取れませんでした。
ボランティアは、地元の方も多かったです。「自身も大変な中、ボランティアに参加するなんて」と感心しましたが、こんなことをおっしゃっていました。
「自宅に被害がなかったため、自分の家が避難所のようになっている。それに不満を感じることもあったが、実際に来てみると、自分は恵まれていると痛感した」と言うのです。
被災地の苦労は、決してニュースではわかりません。
もちろん、1日2日、ボランティアに行っただけでもわからないとは思います。でも現地の様子を体感したことは、自分にとって大きな学びでした。
酷暑の中で作業をするのですから、体調管理は最も重要です。
とはいえ、ボランティアのために割かれている労力がハンパないんです! 看護師の資格を持ったボランティアさんたちが巡回して、冷えたドリンクや冷却剤を振る舞っています。
ボランティアの世話をするために来たボランティアって? と思ってしまった。
そして市全体をあげてのウェルカムモード。呉市にある観光施設や温泉施設のいくつかは、ボランティアには無料になるようです。申請すれば往復の交通費が無料になる場合もあるようだし、割引になる宿もあります。
長靴などの足りない装備はボランティアセンターで貸してくれるし、ドリンクや軽食も用意されていました。解散前に飲食店のサービスチケットももらいました。
旅行中なので荷物に制限があり、足りない備品は自己責任と思ってましたが、すべて借りられて何の問題もありませんでした(※ただし、参加する地域によると思います)。
ぶっちゃけ、おかしなブラック企業で働くよりも好待遇です。単に報酬が金銭で出ないだけ。でもその他にもらえるものは数え切れないほどたくさんありました。

ボランティアを強烈にお勧めしたい4つの理由

1.災害の大変さを実感する


2.ボランティアに対する扱いが手厚い!
