Lifestyle

インフルエンザの妻に、エリート夫から来た冷酷メール。口癖は「俺の時給わかってる?」

絶対に謝ったり折れたりしない夫

 冒頭の、明子さんと娘がインフルエンザを発症した日も、夫は何一つ手伝う気配はありませんでした。帰宅して、「夕飯ができたら言って」と、部屋でyoutubeを見て待っている。「夕飯が出てくるのが当然だと思っている夫に、イライラがとまりませんでした」と明子さん。 装飾男子 その週末夜、昇太さんが飲みに外出した後、娘が嘔吐をしました。 「病院に連れて行くにも夫が不在で車が出せなくて、タクシー拾うにも私も熱があったのでフラフラで…。救急相談室に電話して対処法を何回か相談して、翌朝まで様子を見たんです。  明け方、飲みから帰宅して寝ていた夫を起こし、車を出してもらいました。娘は胃腸炎も併発していて、点滴を打って…それから2週間ほど通院したんですが、その間も家事を手伝うことは一切なくて、帰宅したら一人で映画を観てるんですよ」  そんなある日、昇太さんからメールが来ました。 「洗濯物もたまっているし、共有スペースくらいは居心地よく使えるようにできないの? 流し台も汚いし、冷蔵庫の食材も無駄になりそうなのがあるけど」  たまりかねた明子さんは、こう返信。 「病気の時ぐらい手伝ってくれたらどう? 洗濯物たまっているの、あなたの分なんだから」  すると、昇太さんからの返信は、「じゃあ、俺の家事は一切やってくれなくていいので」と一言。  明子さんが何か反論すると、いつも「じゃあいい」「じゃあ離婚」「じゃあいらない」という反応で、絶対に謝ったり折れたりしないのです。今までのエリート人生では、そんな態度ですんでいたのかもしれませんが…。

離婚しても、夫は気楽な独身生活に戻るだけ

 こんな夫、離婚しちゃえばいいのに!と思いますが、明子さんは別れるつもりはないと言います。経済的なことだけでなく、「離婚しても夫は何のダメージもなさそうで、それが一番ひっかかっています」。 「それに、彼、性格にすごく不器用な点があるんです。言い方は乱暴だけど、娘と遊んでいる姿はいいパパなんです。娘もパパの事は好きだし。  子供のためだけって思って一緒にいるのは正しくはないけど、基本的に『母子ベースの家庭にたまに遊んでくれる足長おじさん』という形で捉えるように自分を変えたんです。もし離婚しても娘は悲しむし、夫は悠々自適な独身生活に戻るだけじゃないですか。」  ハイスペックと結婚した先に幸せがあるのかないのかは、してみないとわからないのかもしれません。 ― シリーズ「ハイスペ男の裏の顔」 ― <取材・文/吉川リサコ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
吉川リサコ
コラムニスト。港区女子として最高「月間100人」の合コン経験で、多くの男女を見てきた
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ