悪夢のバレンタイン。義理チョコで、おじさん社員の嫌がらせが始まった
女性にとって2月の一大イベントといえば、やっぱりバレンタイン。丹精と想いをこめてお菓子を作ったり自分へのご褒美にスイーツを買ったりする人もいれば、面倒事に巻き込まれる人もいるようです。
「私の会社は男女の数が半々なのですが、毎年バレンタインには女性社員がお金を出し合って男性社員全員にチョコを贈る慣習があります。日頃の感謝を込めた『義理チョコ』という感じですね。去年、初めて私がそのチョコの手配を取りまとめる係になったんです」
女性社員、男性社員両方のリストを作成して集金し、チョコを買い、一人一人にプレゼントする……。同僚に手伝ってもらったこともあり作業自体はさほど手間はかかりませんでしたが、ユカリさんはひとつだけ、大きなミスを犯してしまいました。
うっかり一人だけリストから抜けてしまったのです!
「男性社員のリストを作る際、50代のベテラン・Mさんの名前が抜けてしまっていたんです。そのせいでMさんにだけチョコを渡しそびれてしまって……。後から気付いて謝りました。その時は『別に構わないよ』と笑って許してくれたのでホッとしたのですが、それはうわべだけだったんです」
ユカリさんはバレンタイン以降、Mさんからの対応がガラッと変わったと言います。
「チームのミーティング中、私だけ発言させてもらえなかったり、来客にお茶を出したら後からMさんに『お茶が薄いしぬるい。こんなのを客に出すなんて失礼じゃないか。これだから若い女は常識がないんだ』とネチネチ言われたり…。チョコを渡さなかったことを根に持っているのは明らかでした」
一番ひどかったのは、飲み会の席でわざわざMさんを呼んでお酌させ、「そうやって気が利かないから彼氏の一人もできないんだろう」と大声でしつこくセクハラ・パワハラ発言を繰り返してきたことでした。
「大勢の社員が見ている前で、です。あまりの恥ずかしさにいい加減私も頭に来て、手元が狂ったふりをしてMさんの自慢のスーツにビールをこぼしてやりました。当然激怒されたのですが、Mさんの言動にドン引きしていたらしい他の同僚が上手い具合に止めてくれて…」
結局、Mさんとは同じ職場にいながら冷戦状態に。ちょこちょこ嫌がらせも続いているそうですが、他の女性社員が直接接触しないよう気を配ってくれているそうです。
「バレンタインというと、ちょっとイヤなことを思い出しますね……」と語るのは、出版社に勤めるユカリさん(28歳・仮名)。ユカリさんはバレンタインをきっかけに、職場でちょっとしたトラブルに見舞われたそう。
会社での義理チョコ配りが悲劇の引き金
「お茶が薄い」と罵倒……始まった陰湿な嫌がらせ
1
2