「デートするようになって1年ほど経った頃、Tさんに
子供が生まれたんです。それも双子が……。その日以来、Tさんは急変しました」と章子さん。
「
タクシー移動は電車になり、デートで行っていたおしゃれな店はチェーン店の居酒屋に……。どうやら双子が生まれてから奥さんにお財布を握られるようになり、お小遣い制になったそうなんです。
さらに今までは奥さんのことを一切話さなかったTさんが、嘘みたいに子供の話ばかりするように。
子供が笑ったとか、おそろいの服を買ったとか。チェーン店の居酒屋でそんな話をぼんやり聞きながら、何やってるんだろう私って思ったんですよね。
帰るときには『
ごめん、今日タクシー代ないから電車で帰ってもらってもいい?』と言われて……。なんか2人の子供のためのお金から私がタクシー代を巻き上げている気分になっちゃって、罪悪感と同情が入り混じったような気持ちになっちゃったんですよね」
その日以来、章子さんはTさんと連絡は絶ったそう。しかし、不倫を経験して結婚に対する考えが少し変わったようです。
「以前は結婚=かっこいい旦那さんと幸せな結婚式をあげるというイメージがあったんですが、Tさんを見て
家庭を持つとはこれほど人を変えることなんだなと思うようになったんです。前までは見た目でおしゃれな人ばかり選んできたんですが、これからは将来を一緒に生きていくことを想像して結婚相手を見つけたいと思います」
不倫は決して許されることではありませんが、それを通じて学ぶこともあるのかもしれませんね。
―私が不倫をやめられたワケ―
<文/結城>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】結城
男女観察ライター。鋭い視点で世の男女を観察し、 夫婦問題からイタい火遊びまで、幅広いエピソードを華麗に紡いでいく。Twitter:
@yuki55writer