大原さんのように子供の部活のお金に悩む主婦は少なくありません。佐藤百合さん(仮名・42歳)もその1人です。

「娘は中学までバレーボールをやっていたんですが、身長が伸びなくてあまり上手くなれなかったんです。高校に入ってからは突然、
アーチェリー部に入りたいと言い出したんです。私もアーチェリーのことはよくわからなかったので
『いいんじゃない?』と軽い気持ちで賛成したのですが、正直後悔しています……。
アーチェリーの道具ってオーダー製なので、
一式揃えると25万円近くもするんですよ…。学校で道具の貸し出しがないことは聞いていたので、出費の覚悟はしてたのですが、ある日帰宅した娘から『
採寸してオーダーしてきたから、支払いよろしくねー』と注文書を渡されて卒倒しそうになりましたよ……。
先輩たちに部員御用達のお店へ連れられ、新入部員みんなでオーダーしたらしいです。せめて事前に保護者へお知らせのプリントとかほしかったですよね。本当はあったのかな…」
25万円近くもする道具を子どもたちだけでオーダーするなんて普通では考えられません。保護者の同意も確認せず、子どもたちのオーダーを受け付けてしまうお店側も考えものですね。

「それでも、『これでちゃんと練習できる』と喜んでいる娘の手前、返してこいとはとても言えませんでした。しかも身長が変わると弓を買い替えたりしないといけないそうです。娘が言うに
アーチェリーって道具の値段によって命中率も上達度も大分変わるらしくて……。バレー部のときは結局スタメンになれなかった分、せめてアーチェリーはうまくなってほしいですよね」
しかし、お金がかかるのは道具だけではなさそうです。
「さらにかかるのが部活の保護者会なんです。
アーチェリーをやらせる家ってお金持ちの人が多いのか、保護者会も一流ホテルのランチなど高いところばかりなんです。1回5千円近くするランチにそう何回も行けませんよ。本当、無理して私立なんて入れるんじゃなかったです……」
それで途中でやめたら、目も当てられませんね……。まさに親の心子知らずですね。
<文/結城>
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男女観察ライター。鋭い視点で世の男女を観察し、 夫婦問題からイタい火遊びまで、幅広いエピソードを華麗に紡いでいく。Twitter:
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