「日本にいるのも聞いてなかったのに、急に新宿に呼び出されたの。びっくりしたけど、とりあえず会ってから話を聞こうと思ったら、彼はかなり酔ってて。泊まっているAirbnbの狭いワンルームに連れて行かれて、押し倒そうとしてくるから振り払うと、彼は嫌な顔をして、トイレに吐きにいっちゃったのね。その時に
彼の電話に“かなこ”って名前の人から電話がかかってきてて……」

怪しいと感じてつい出てしまった貴子さん。無言で出ると「
さっきはごめんね。今から行くから」と女性の高い声がしたというのです。条件反射で電話を切ってしまった貴子さんだが、その後修羅場が待っていたのは言うまでもありません。
「混乱していたけど“他にも女がいる”のは間違いないと思ったから、問い詰めたらあっさり白状して『
でも俺たちは付き合っていないから関係ないだろう』と言うんですよ。涙があふれてきて、狂ったように彼を責め立てたよね。絶対に“付き合う”って話はしたのに、『してない』の一点張りで……こんな屈辱初めてで本当に悔しい」
貴子さんの目にはうっすら涙が滲んでいます。
後日話を聞いたところ、
彼が同時進行で会っていた女子は3~4人おり、全員例のアプリきっかけとのこと。ルックスの良さを武器に日本人女性を食い物にする、正真正銘のスケコマシ男子だったようです。
最初に紳士的に優しくしてくれたのも、全て計算だったのでしょう。日本人でも“釣った魚に餌をやらない”タイプって多いですよね。恋は盲目といいますが、貴子さんのようにひどい目に合わないようにしっかり見極めたいですね。
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出会いと別れ、良くも悪くも人生激変―
<文/白戸ミフル イラスト/ただりえこ>
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