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大人が白Tシャツを着る時に、だらしなく見えないポイントは?

モードをリアルに着る! Vol.83/小林直子】  ファッション誌では「定番」という言葉がよく使われます。定番を辞書で引くと、いつでもある流行に左右されない基本的な商品とあります。
白シャツ

Tシャツ、白シャツ、ジーンズは流行に左右されない「定番」アイテムだが…

Tシャツは流行に合わせてシルエットが変化していく

 ファッションの世界で定番と呼ばれているものにはTシャツ、白シャツ、ジーンズなどがあると思います。  これらは確かにいつでもある流行に左右されないアイテムではありますが、流行に左右されないのは、例えば白シャツであったら、台襟付きのシャツ襟、前開き前ボタン、カフス付きの長袖といったデザインであり、シルエットは流行に左右されます。  ですから、これらは定番のデザインではあるけれども、いつでも売っている定番の商品ではない場合がほとんどです。  ファッションアイテムとしての定番は流行の影響を受け、Tシャツにしろ、白シャツにしろ、毎年少しずつ肩幅や身幅、襟ぐりの深さなどが変わっていきます。
白Tシャツ

定番のデザインのものでも、シルエットは流行に影響されるので要注意

 シンプルで、定番のデザインのものであればあるほど流行に影響されますから、その流行におくれないためには、早ければ1年で、長くても2~3年での買い替えがうながされます。  特にTシャツは単純なデザインながら、肩幅や身幅、総丈、襟ぐりの開きぐあいがそのときの流行により微妙に変化していくため、そのときのシルエットに合ったTシャツでなければ、なかなかおしゃれに見せることができません。  では、2019年、最も今の気分をあらわすことができるTシャツのシルエットはどんな感じのものでしょうか。

ルーズフィットなのにだらしなく見えないTシャツ

 2019年春夏のヴィクトリアベッカムのコレクションに、そんなTシャツのルックが見られました。  光沢があり、少し厚みのあるコットンの長めの白Tシャツにテイラードカラーのジャケット、そして透ける素材のロングプリーツスカート、白い靴という組み合わせは、普通の白いTシャツをジーンズ、スニーカーに合わせるのとは対極にある、新しさ、モードっぽさが存分に表現されたスタイルです。
 オーバーサイズドティーと名付けられたこの白Tシャツは、ボックスシルエット、肘まである袖丈、お尻が隠れる後ろの着丈と、かなりのルーズフィットとなっています。  それでもこの白Tシャツがだらしなく見えないのは、しっかりした厚地コットンで作られていて、Tシャツの割にはシルエットがはっきり出やすく、身体のラインを拾わないためです。  これぞまさしく今風の大人にふさわしいモードなTシャツと言えるでしょう。  このヴィクトリアベッカムの白Tシャツを参考に、今買うならどんな白Tシャツがいいのか、そして大人が白Tシャツを着こなすときの注意点について考えてみましょう。

少し厚手の素材のものを選ぶようにしましょう

白Tシャツ

大人が白Tシャツを着こなすときの注意点は? ※画像:WEAR

 まずは、もうあまり若くなく、肉体を鍛えていない場合は少し厚手の素材のものを選ぶようにしましょう。  肌の色がうっすら透けて見えるほどに薄いコットンメリヤスのTシャツがよく売られていますが、家で肌着として着るのでもない限り、そういった薄すぎるものは避けたほうが無難です。  また、レーヨンやリヨセル混などで、ドレープが出やすく、身体のラインや下着のラインがそのまま出たりしてしまうような素材のものも避けましょう。これらを避けるだけでも、随分とだらしなさは防げます。  次に、丈に注意しましょう。  お腹や背中が見えそうな丈や、二の腕の太いところで終わる半袖は避けましょう。袖丈も総丈も、なんとなく足りない感じは大人にふさわしくありません。
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Tシャツとジーンズのスタイルには気をつけて
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