主夫?ヒモ?事実婚で主夫17年の男性が語る「僕らがこれでいい理由」
最近は共働き世帯が増え、夫婦で分担して家事を行うようになってきましたが、それでも負担が大きいのは女性のほうです。しかし、その一方で食事や掃除、洗濯といった家事全般を男性が行い、外で働く女性を支える“専業主夫”の人たちが注目を集めています。
アパレルメーカーで働く2歳年上の女性と事実婚状態の後藤晃弘さん(仮名・39歳)は、専業主夫になって17年。驚くことに正社員として働いたことが一度もないといいます。
「大学を卒業してそのまま主夫になったんです。彼女とは在学中から一緒に住んでいたのですが、家事がすごく苦手で『私が代わりに稼ぐから』と言われたからそれに乗っかりました(笑)。僕自身、特にやりたい仕事とかなかったですし、就活も大変そうで不安しかなかったから彼女が望むなら主夫をするのも悪くないかなって」
彼女は管理職(課長級)で年収は730万円。しかも、内縁状態にもかかわらず、扶養手当がちゃんと付いているそうです。
「僕らは子供がいませんし、作るつもりもないので今の収入で十分。それに家も賃貸で、マイホームを持つ予定もありません。家計は僕が管理しているのですが、子供がいる同年代の世帯に比べると貯金は多いと思います」
しかし、否定的な見方をすれば、あくまで内縁関係なわけですし、主夫というよりヒモと見ることもできます。そうした周囲からの偏見であったり、女性の収入に依存することへの負い目はないのでしょうか?
「定職を持つ男性に対して後ろめたいっていう感情はないですね。社会的にはまだマイノリティなのかもしれないけど、僕が主夫になったころに比べると数も増えてきましたから。
内縁で子供もいないのはレアケースかもしれませんが、彼女の両親とは昔から良好な関係を築いていますし、結婚式や葬儀の際も親族席に自分の席も用意されています。友達も『そういう生き方はお前っぽいよな』と言ってくれて、その点では周りの人に恵まれているのかもしれません」
ただし、実の両親との関係はちょっとギクシャクしているとか。
大学卒業後、主夫一筋で会社勤めの経験がない

彼女の実家では身内扱い
1
2