ふっくらヒップをつくる“寝ころんだままエクササイズ”3種
「美しいお尻」と一言にしても、どんなイメージなのかは皆さんそれぞれ違ったものかもしれません。これを解剖学的な目線で解説すると、3つのパーツが重要であることがわかってきます。この3パーツをそれぞれ鍛えることで、美しいお尻を手に入れることができます。
まず一つ目がお尻の外側、「中臀筋(ちゅうでんきん)」です。この筋肉はお尻、骨盤の外側についている筋肉ですが、主に足を外側に広げる時に足を引っ張ってくれる筋肉です。
しかし、足を外側に大きく広げたりする動きは日常生活にそれほど多くありませんよね。実はこの筋肉、本来は片足で立ってバランスを取る時や歩行の際に骨盤や身体全体が傾かないように支えてくれている筋肉、いわば「バランス筋」の1つなのです。
この筋肉が低下すると、歩く際に骨盤が不必要に左右に振られて、不恰好な歩き姿になるだけでなく、骨盤の緩みを生み出したり、腰痛の原因となったりすることもあります。
お尻のトレーニングをする際には比較的地味な存在ですが、身体を支える為にはとても重要な筋肉な為、中臀筋は絶対に注目するべきです。
2つ目が「大臀筋下部(だいでんきんかぶ)」です。大臀筋はお尻の中心に存在している筋肉です。お尻の大部分に位置する筋肉で、いわば「本丸」といったところでしょうか。この筋肉を鍛え引き締めずに美尻は完成しないといってもいいでしょう。
しかしこの大臀筋は面積が広いが故に、場所によって使われ方が微妙に異なり、全域を鍛える為にはトレーニングの仕方を少しずつ変えていく必要があります。
お尻の下の部分にあたる大臀筋下部。ここは裏ももの筋肉とすれ違う部分であり、ついつい慣れ親しんだももの筋肉を使ってしまいます。そのため、同じようなトレーニングをしても意識する場所が違ってしまいます。
そのまま裏ももの筋肉にパワーを取られてしまうとももとお尻の区別がつかなくなり、のっぺらなお尻に変化してしまいます。
3つ目が「大臀筋上部(だいでんきんじょうぶ)」です。大臀筋上部はお尻の盛り上がりを生み出して綺麗なヒップラインをつく為にとても重要な筋肉なため、無視することはできません。
しかしながら意識をしてトレーニングすることがとても難しく、鍛える為にはコツが必要となります。また、お尻の中でも上、腰との境目になるため、筋肉が弱くなると腰を支えられなくなり、これもまた腰痛の原因となりますので、弱くなってはいけません。