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「思い通りにならないことに耐えられない」吃音に苦しんだ男性が離婚を選んだワケ

 高校は地域の進学校。しかし吃音のせいでクラスに馴染めない片山さんは、次第に学校をサボるようになる。そのせいで受験勉強もおろそかになってしまった。 「本当は国公立大学に入りたかったんですが、学力が追いつかない。それで一浪して関東地方の私大に入学しました。就職活動も大苦戦しましたね。吃音が治らなかったので、自己紹介から始まる面接は全然ダメ。当時は就職氷河期でもありましたから、なおさら厳しかったです」  ただ、浪人時代や大学時代は明るくすごせたという。 「予備校や大学の人間関係って、高校までほど四六時中べったりじゃない。クラス単位で行動することなんてありませんし、参加したい時に参加したいことだけ参加すればいい。同調圧力もない。のびのびできて、とても楽でした」  片山さんは、大学時代にある悟りを得る。 「僕は『自分を出せない』『思い通りにならない』状況に対して、普通の人よりずっと強いストレスを感じる人間なんだと気づきました。吃音によって自分を出せなかった高校時代、あれほどまでに家族に当たり散らしてしまった理由はそれだったんだと」

「思い通りにならない」会社と結婚生活

※写真はイメージです

※写真はイメージです(以下同)

 大手通信会社の子会社にエンジニアとして、なんとか入社が叶った片山さんだったが、7年目に心労がたたって鬱気味になり、休職を余儀なくされる。片山さんが言うように「思い通りにならないことに対して、普通の人よりもストレスを感じやすい」からだ。会社組織とは、えてして個人の思い通りにはならない。 「無茶な要求をしてくるクライアントや上司に対して、どうしても我慢できずに強く言ってしまうんです。普通の人ならもっと我慢できるんでしょうが、僕には無理でした。その反動で関係がギクシャクして、ますます居心地が悪くなる。悪循環でした」  結局片山さんはその会社を辞め、転職して今の会社に入社する。そして30歳の時に参加した合コンで、銀行窓口勤務の由香さん(仮名、当時29歳)と出会い、すぐに交際をスタート。約8ヶ月で結婚する。2008年のことだ。 「由香には迷惑な話なんですけど、当時は『次に付き合う人と結婚しよう』と先に決めてたんです。だから早かった。仲間由紀恵似の顔も好みでしたし」  しかし結婚してすぐ、片山さんは由香さんに不満を抱きはじめる。
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