有名ブランドがコロナ買い占めを皮肉る「トイレットペーパーファッション」に賛否
新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、パリやニューヨーク、ミラノなど主要都市が封鎖される中、問題視されているのが買い占め。
特にトイレットペーパーは感染予防と関係ないにも関わらず、外出禁止で家にこもりっきりの人々のパニック買いで、各地で売り切れ状態になっています。
そんな中、現在のどうかしている状態を「トイレットペーパーファッション」で皮肉った有名ブランドのSNSが話題になっています。
日本のスーパやドラッグストアにはすでにトイレットペーパーが戻りつつありますが、欧米では今もトイレットペーパーをめぐって乱闘騒ぎまで起こっているとか。そのせいか、ジャンポール・ゴルチエのインスタグラムには賛否両方の声が寄せられています。
「天才的」「先見の明がスゴすぎる!」「20年早かったね」「彼は知っていたの!?」など、デザイナー が以前からトイレットペーパーの品薄状態を予言していたと茶化すコメントの他、「トイレットペーパーはここにあったのか!」「超無駄遣い!バカすぎる」「オーマイゴッド!トイレファッションwww」「流すのを忘れずに(笑)」といったユーモアに乗っかるコメントが大多数であったものの、中には批判的な意見も。
「人が死んでいるのよ!」「みんながトイレットペーパーを買えなくて困っている状況を笑うなんて!信じられない」「神経を疑う」「最低!」「アホが。トイレットペーパーをファッションに使いやがって」などの反応がありました。
ウィルスの感染収束が見通せず不安が膨らむ中 、ゴルチエの投稿に対してセンシティブに反応してしまう気持ちも分からないでもありませんが、こんな時だからこそ、ちょっとしたユーモアを笑える余裕を忘れずにいたいものです。
<文/橘エコ>
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トイレットペーパーは防災セットでプレタポルテ?
この一風変わったファッションをSNSに投稿したのは、今年1月22日、パリで開催されたオートクチュールショーを最後にランウェイから引退したジャンポール・ゴルチエ(67)がデザイナーを務めるブランド。 白のニットドレスを着たスキンヘッドの女性モデルが、トイレットペーパーで構成されたヘアアクセサリーを付けたスタイルは、ゴルチエ風のウェディングドレスでしょうか!? もともとゴルチエはジェンダーレスなスタイルが特徴で、ボンテージルックを代表とする奇抜なファッションで知られるブランドです。マドンナのステージ衣装の他、リュック・ベッソン、ペドル・アルモドバル、ジャン=ピエール・ジュネなど個性派監督の映画衣装を手掛けたことでも知られています。
話題の「トイレットペーパーファッション」は、1992年秋冬コレクションのランウェイで実際にモデルが身に付けたもの。 3月17日に公式インスタグラムとツイッターに投稿された写真のキャプションには「emergency kit(エマージェンシーキット 防災グッズ)」、ハッシュタグにはReady-To-Wear(レディ・トゥ・ウェア 既製服・プレタポルテ)を表す「#RTW」が付けられており、その絶妙なタイミングから、世界中で起こるパニック買いを風刺した投稿だと思われています。
#JeanPaulGaultier emergency kit.#RTW #AW92
— Jean Paul Gaultier (@JPGaultier) March 17, 2020
Photographed by #PatriceStable. pic.twitter.com/oUuwHeTBQq
パニック買いで食糧難?トイレットペーパーや体温計も
橘エコ
アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。