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愛猫は障がい猫「目が見えても見えなくても大切な我が子です」

〇〇さん家の猫がかわいすぎる Vol.11】  猫という動物の愛くるしさやかわいらしさにスポットが当たることは多いもの。しかし、それは五体満足の猫であることがほとんど。障がいを持つ猫やそんな猫と暮らしている飼い主さんは理解されにくく、心無い言葉を浴びせられることも少なくありません。 きっかけは猫への恩返し―障がいを持つ猫たちの個性と魅力を伝える「オンリーにゃんず」 そんな状況を変えたいと思い、立ちあがったのがピノワルド工房(@pinowald)さん。障がいを持つ猫や保護猫の魅力を伝えるため、「オンリーにゃんず」という猫団体を結成しました。

ボロボロの心を救ってくれた恩返しがしたい

 宮城県石巻市に住んでいたピノワルド工房さんは、東日本大震災を経験。震災後は障がい者相談で心のケアに励んでいましたが、「身内を亡くした」「家をなくした」「自殺未遂をした」といった気持ちの暴露を聞いているうちに、自分自身も心を痛めてしまったそう。ボロボロになった心を休めるため違う土地へ引っ越しましたが、精神的なダメージは深く、2年ほど働けない時期がありました。  そんな時に出会ったのが、三毛猫のつむぎさん。
きっかけは猫への恩返し―障がいを持つ猫たちの個性と魅力を伝える「オンリーにゃんず」

 ピノワルド工房(@pinowald)さん宅の、三毛猫のつむぎさん

 つむぎさんは目が見えませんが、それを感じない行動をたくさん見せてくれました。「自由に甘える『素直さ』や嫌なことや出来ないことがあれば回り道をする『柔軟さ』、嫌なことを主張できる『訴える力』など、つむぎさんの持っているものは自分にとっては衝撃的で、もっと自分も自由に豊かに生きて良いんだと思えたんです。」  つむぎさんと関わる中で心が癒されたピノワルド工房さんは、やがて社会復帰を果たしました。そんな時、つむぎさんを記事で取り上げてもらったことを機に他の障がい猫のことも知りたい、深く繋がりたいという気持ちが心の中で強くなっていったそう。そこで、Twitterで障がいを持つ猫を募集し、障がい猫への理解を広める「オンリーにゃんず」を結成しました。 【参考記事】⇒目が見えない保護猫つむぎさん。「障害も含めて愛おしいんです」

障がいがあってもなくても「大切な我が子」

 愛猫は子ども同然。それはどんな飼い主さんも抱いている想いですが、見た目が他の猫と違うと、SNSで呟いて愛でることが難しいのが現状のよう。 「私は普段からつむぎさんの魅力をTwitterで発信していますが、他の飼い主さんの中には心無い言葉を浴びせられたため、あまり見せたくないと思っている方も多いように感じます。譲渡会でも障がい猫は引き取り手が少ないという話を聞きました。たしかにハンデがあるため敬遠されやすいのかもしれませんが、こんなに魅力的なのに……と思います。」  障がいの有無に関わらず、子ども同然な存在の魅力を当たり前のように呟ける時代が来てほしい。そんな思いから立ち上げられた「オンリーにゃんず」には、現在16匹のメンバーが所属中。

ボロボロの自分を救ってくれた恩返しがしたい

 当初は活動に対し、「障がいをだしに使うな」という批判を受けて苦しかったこともあったそう。しかし、メンバーの支えもあり、今ではそういう言葉も含め、興味を持って見てくれているんだと思えるようになったといいます。「この間は、男子中学生が活動に興味を持ってくれて『小遣いからグッズを買いました。応援しています。僕も大人になったら猫のためにできる活動をしたい』と言ってくれました。それが、ものすごく嬉しかった。」  ボロボロだったあの日の自分を救ってもらった猫への恩返しがしたい。そんなピノワルド工房さんの想いは次の世代の心にも響き、“思いやりの心”を育てることにも繋がっているようです。 「オンリーにゃんずを結成して日は浅いですが、最初のチャリテイー活動ではグッズの売り上げで保護猫団体さんに約5万円の寄付をすることができました。メンバーの中にはデザイナーさんもいるので、今後も色々なグッズを制作していきたいです。」  なお、今年の10月中旬には千葉県浦安市にある「オリエンタルホテル東京ベイギャラリー」での写真展の開催も決定。今後は身近に障がい猫を感じてもらうために絵本を制作したり、子ども向けのワークショップも展開したりしていきたいと意欲を燃やしています。
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「可哀想」ではなく「かわいい」を浴びせられる社会に
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