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「シールが買えない!」札幌の街はずれの文具店で“暴動”も…女子たちの熱狂と、それを妨害する存在とは

 2010年にTBSに入社し、『朝ズバッ!』『報道特集』などを担当したのち、2016年に退社したアンヌ遙香さん(40歳・以前は小林悠として活動)。 アンヌ遙香さん TBS退社から8年経った今年、紆余曲折を経て20年生活した東京を後にして活動拠点を故郷北海道に戻したアンヌさん。アラフォーにして再スタートを切った「出戻り先」でのシングルライフの様子や心境をつづる連載です。 【過去記事】⇒連載「アンヌ遙香の北海道シングルライフ」を読む  第60回となる今回は、アンヌさんが「シールブーム」について語ります(以下、アンヌさんの寄稿です)。

シール売ってないって、どういうこと?

 ボンドロって知ってます?  私は「凡泥」という新手のケイドロかなにかかと当初思いましたが、これは「ボンボンドロップシール」の略なのですね。  昨今、空前絶後のシールブーム。小学生の子どもたちがお友達同士で交換などを楽しんでいるのみならず、「かつての平成女児」である私たちアラフォー女性も含めて、シールの魅力にやられている人が多発しているのです。  私の同世代の仲良しも、最近隙あらばシールを買いに文具店や100円ショップに足を運んでいると言い、シール収集に余念がないのです。  彼女いわく「このブームは本当に本当にすごい。だってシール売ってないんだもん!」とのこと。  え? 売ってないってどういうこと?

実家で大量の“ぷくぷくシール”を発見

 そもそも今年40になった私が小学生の時分も、シール交換ブームは確かにありました。そのころは「ぷくぷくシール」なるものが人気で透明のシートに立体的な模様がくっついており、そのシートごと紙にはりつけて上から爪でこすってシートをはがすという仕組みのものでした。  シールを購入しても、友達との交換のために絵柄ひとつひとつを丁寧にハサミできりとって、お菓子の空き缶に大量につめこんで持ち歩いていたっけ。買ったそばから細かく切り刻み始める娘を観て親は目をまんまるにしていた記憶。  昨年北海道の実家に生活拠点を戻した際、かつての子ども部屋をかたづけていたところ大量のぷくぷくシールが入った容器を発見。おそるおそるふたを開けた途端、あのプラスチックのような独特の香りが鼻をくすぐり、あまりの懐かしさに走り出したくなったほど。シールとか文房具って、何歳になってもココロが躍る! 最高!  私もシール帳をゲットして、アラフォー同士でシール交換したい! と息巻いておりましたが、聞き捨てならないのは友人が口にしていた「シール買えない」発言。  さすがにそれはよくわからない、と思っていましたが、ありましたよ事件が。  さんざん「買えない」とは聞いていた私でしたが、私の中で頼りにしている書店兼文房具店が一か所ありました。そこはいわゆる住宅街にある店舗。仮にX文具店としましょう。比較的街はずれのX文具店なら思う存分買い物ができるであろうと踏んでいたのです。
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