テレビ東京社員2人が本を出版。TVの裏側&ヤバすぎるグルメ番組の全てを明かして大評判に
2人の著作でのぞけるテレビマンの世界


















現役テレビマンの真船さんが、ADの仕事を通じてテレビの裏側を赤裸々に描いています。美術制作や報道局員、アナウンサーといった人気番組を作り上げる様々なスタッフたちの苦悩と悲哀、果ては“至上のロケ弁”といったよりニッチな裏側まで、大幅な描き下ろし分を追加してとことん描写されています。
一見華やかなテレビ業界の地味な裏側を通じて描かれる、“働くということ”というテーマ迫っており、どんな人にも楽しみながら考えさせられる一冊になっています。
一方、上出さんの『ハイパーハードボイルドグルメリポート』では、“ヤバい世界のヤバいやつらのヤバい飯”をテーマにした「自称グルメ番組」の裏側や、番組本編に収まりきらなかったエピソードが多数収録されています。
「食」という人間の普遍的なテーマで、「廃墟に暮らす元人食い少年兵」「マフィアの晩餐会」「カルト教団の村」に迫り、たんなる危険さやもの珍しさのみにとどまらず、“当たり前”や“ふつう”とは何かを淡々と問いかけており、旅を経て自分の日常に戻ってきた時のような貴重な読書体験が得られるのではないでしょうか。
一見バラバラな2冊ですが、両方読んでみると、同じテレビ東京という磁場から生まれたことを思って、より楽しめるかもしれません。
【上出遼平(かみでりょうへい】
2011年テレビ東京入社。『ハイパーハードボイルドグルメリポート』シリーズの企画、演出、撮影、編集まで番組制作の全過程を担う。同シリーズの書籍版として「ハイパーハードボイルドグルメリポート」(朝日新聞出版)を2020年3月に出版。空いた時間は山歩き。
【真船佳奈 (まふね・かな)】
2012年にテレビ東京入社。2014年に制作局へ異動、バラエティ番組や音楽番組のAD、Dを経験。当時の経験談を『オンエアできない! 女ADまふねこ(23)、テレビ番組作ってます』(朝日新聞出版)にまとめ、2017年に漫画家デビュー。以来、平日はテレビマン・週末は漫画家・ライターという兼業生活を送る。


