Entertainment

『姉ちゃんの恋人』林遣都の演技にハズレなし!過去作でも光る名演

『世界は3で出来ている』ソーシャルディスタンスドラマの名作

 緊急事態宣言解除後しばらく経ったものの世の緊張状態が強かった6月11日に『世界は3で出来ている』(フジテレビ系)という30分ドラマが放送されたのを覚えているでしょうか?  こちらはソーシャルディスタンス・ドラマと銘打たれた実にチャレンジングな作品。なんと、登場人物は三人だけ。しかもそれは三つ子の兄弟で、出演するのは林遣都のみ。すなわち、彼が一人三役で成立させたドラマなのです。  この作品で林遣都は驚愕の演じ分けを披露しています。全く同じ顔であるはずの三つ子なのに、不思議なほどに見分けがつくのです。  一番しっかりした長男・泰斗、ポンコツな次男・勇人、可愛い癒し系の三男・三雄。その表情には僅かながらもそれぞれのキャラのクセづけがあり、性格の差が見事に現れています。同様に体の動きやたたずまいにもそういった差異が取り入れられており、はっきりと3人が別の人間であると認識できるのです。  さらに、ドラマ内では3人が会話をしている。けれど、撮影現場では絶対にそんなことはないわけで。実際には目に見えない人間を相手に演じているはずなのに、そこに違和感は全くありません。  本当にあの三つ子が存在しているかのような、ごく自然な世界観の作り方。やはりこの作品も林遣都という役者のキャスティングが成功のキーポイントとなったような気がします。

『姉ちゃんの恋人』でも林遣都の演技にハズレなし!

 先日放送された第五話で、ついに真人が前週の回想シーンでも描かれた自分の過去を桃子に告げます。かつて恋人を守るために傷害事件を起こし、服役していたこと。さらに、その最中に自分の父親が自殺をしてしまったこと。 「俺は、君みたいな素敵な人と付き合ったりできるような人間じゃないんだ」と桃子からの恋の告白を拒絶するその姿からは、自分は幸せになってはいけないと律する真人の苦悩が切に伝わってきました。やはり、今作の林遣都の演技にハズレなし!  12月1日放送の第六回では、桃子の気持ちを拒絶した真人に3人の弟たちが急接近していく模様。今後の展開と林遣都の作り出す真人の行く末に大いに期待したいところです。 <文/もちづき千代子> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
もちづき千代子
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:@kyan__tama
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ