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猫の保護団体を名乗る詐欺? びしょ濡れの子猫を“譲渡”された女性が告発

SNS上で情報を求めることに

 しかし、順子さんがSNS上で情報を求めると、この団体に以前10万円を支払い、猫を引き取ってもらったという人に遭遇することができました。 猫の譲渡詐欺16 また、今回の件を伝えると、自分が預けた猫は本当に無事なのかと、安否を気にする人もいたようです。 猫の譲渡詐欺17 金銭をもらって猫を引き取り、その猫を別の人に売る――そんな手口が透けて見える今回の件は悪質で、手慣れた印象です。2019年5月には、大阪府吹田市で保護団体を名乗る男性が、似た手口で提訴されて損害賠償請求を命じられています。この男性は、7万円もらって猫7匹を引き取ったのに、里親を探す意思はなく、猫は行方知れずになってしまったのです。  恐怖を感じつつも、順子さんがここまで赤裸々に語ってくれたのは、同じ思いをする人が現れてほしくないから。 「撲滅とはいかないまでも減って欲しいんです。だから、たくさんの人に知っていただきたい」

これ以上、悲しい命を増やさないために

 相手の真の狙いが分からない以上、金銭目的の詐欺だと断定することはできません。ですが、言っていることが二転三転することや、不誠実な対応、そして弱った子猫を渡してくることに関しては虐待の可能性もあり、信用できない団体であることは確かです。保護猫を譲ってもらおうと考えている人は、十分に注意してください。  保護猫文化が浸透しつつある今だからこそ、動物を「譲ること」「迎え入れること」にもう一度目を向け、命を守れる対策を考えていくことが大切です。悲しい命を増やさないために、譲渡希望者と譲渡側の両方が身分証明書を見せあい、クリーンな関係で行われる譲渡を増やしていきましょう。 <取材・文/古川諭香>
古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
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