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産後すぐガールズバーで働く妻。怪しいカネづかいに夫の決断は…

「本当に、バカな奴です…」

 その後はとんとん拍子だった。正太さんは探偵を雇い、相手を特定。「湘南乃風のメンバーみたいなガテン系」だったという。 「僕がいちばん譲れなかったのは芽衣の親権ですが、離婚届の『夫が親権を行う子』の欄にしれっと『大平芽衣』と書いてナオミに渡したら、特に何も言わずに署名して戻してきました。拍子抜けしたので一応確認すると、『育てらんないから任せるよ』。どこまでクソなんだと思いましたね ところが離婚後しばらくして、親権を手放したナオミさんが激しく後悔しているということを、正太さんは人づてに聞くことになる。 「芽衣の親権を放棄したことを後悔して何度もリストカットを繰り返し、障害者手帳(*筆者注:精神障害者福祉保健手帳)を持つほど重度の鬱状態だと聞きました」  それは……、と言いよどんでいると、正太さんは続けた。 「バカなんですよ、ナオミは。本当に、バカな奴です……」  嘲笑でも慈愛でもない、一言では言い表せない複雑な感情が、正太さんの口ぶりからうかがえた。

浮気した妻に慰謝料は請求せず

 ちなみに、探偵を使って浮気の証拠をつかんだ正太さんだったが、離婚にあたっては、ナオミさんに慰謝料を請求していない。 「父親に言われたんですよ。慰謝料なんて請求したら、恨みに恨みが重なっていいことないぞって」  正太さんの父親は、かつてリストラに遭った張本人である。経済的窮乏が人間をどんな地獄に叩き落とし、どんな感情をもよおさせるかは、彼も、大学退学の危機にさらされた正太さん自身も、痛いほどわかっていただろう。「ただでさえ万年金欠のナオミさんに、多額の慰謝料が課せられたら?」を想像しなかったはずはない。
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