優美さんがご相談に来たのは、緊急事態宣言解除後の6月でした。
「彼氏がいるのに、一緒に過ごしても寂しくて。きっとこの先、私が不安になっても寄り添ってくれないんだと思うと辛くて。でもバレンタインにその場で別れ話はまずいかなと思って、1週間後にLINEで伝えたんです」
「そこで空気読まなくてもいいのに」
彼と別れた現在は、結婚願望がはっきりしている男性と会えるという理由で結婚相談所と、並行してアプリで男性と会っているようです。しかし、同じ失敗をしそうで不安とのこと。自分がなぜ失敗したのか、全く分かっていないのです。
「付き合っても大事にされなくて。私、男を見る目がないんですよ。どうしたらいいでしょうか?」
「見る目よりも、優美さんが空気を読みすぎているからですよ。顔色をうかがってばかりで、都合のいい女性になってるんですよ」
そう伝えても自覚がなかったので、男性とのLINEを見せてもらいました。
男性「こんにちは。今日は天気が良かったのでハイキングに行きました」
優美「こんにちは!気持ちよさそうですね」
男性「今度、一緒に行こうよ」
優美「わ~い!楽しみです」
「ハイキングとかアウトドアは好きなんですか?」
「やらないです。でも写真送ってくるし、こう返した方がいいかなと思って」
それ以外の男性にも、優美さんはとにかく相手に合わせます。自分の気持ちの蓋をして、気に入られるように振る舞う。結婚したいという意思表示以前に、優美さんはお相手に自分の要望をほとんど伝えていないのです。これでは常に受け身すぎて、お付き合いしても優美さんに主導権がありません。こうして都合のいい女性になって、男性はダメ男になっていくのです。