恵理さんの自己紹介文を見ると「お花を見るのが好き」と書いてあり、担当者のPR文には
「良妻賢母タイプ」「一緒に居て癒されるお勧めの女性会員」とありました。
年収は非公開でお酒の欄は「付き合い程度」を選択し、初婚の相手を希望と書いてあります。
キャリア形成のため上京してICU(集中治療室)勤務の経験もあり、お酒大好きで共稼ぎ希望の看護師は、良妻賢母タイプにカテゴライズされるものなのでしょうか。

「お酒飲める人がいいのに、なぜお酒は『付き合い程度』なの?」
「このプロフィールは仲人さんが作ってくれて、こういうものかなと思ってました」
結婚相談所では、プロフィールに「お酒が飲める」「お酒が好き」と書いている人が少ないのです。本当に飲めない方もいると思いますが、あまりに飲めない人が多く「
お酒が好きって書くと人気なくなりそう」と計算して“付き合い程度”を選んでしまう方もいます。
結婚相談所に多い
「飲めない男性」が好みそうな女性像に、無理やり自分を当てはめて、その先に「理想とする結婚」はあるのでしょうか。
私は率直に、恵理さんへ伝えることにしました。
申し込み数を増やすより、本当の自分を出すことを優先
「これだと、大人しい女性と思っていて、従順そうな女性を希望する男性が来ると思います。
人気があるようですし、申し込み数を最大化させるより、申し込み数が少々減ろうが、『飲むのが好き』という個性は出しましょう。
マラソンやハイキング、BBQ、『鬼滅の刃』みたいに男性にも人気の趣味は載せましょう。
好奇心旺盛でアクティブな個性は明かして、申し込みが来た方は試しに3回は会うようにしてそこで判断しませんか?
今の職場で結婚後も働き続けたいのなら、お住まいが遠い人は辞めましょう。自己紹介文と担当者PR文は作成し直しますね。あと年収も高めですし公開してみませんか?」

「分かりました。
仲人さんからは女性はほとんど年収非公開って言われているんですけど」
「IBJは年収を公開する女性が少ないんです。でも結婚後もお仕事続けたい女性だと見せるために、開示してみませんか」
これまでの経験ですと、私が写真やプロフィール変更を提案しても仲人がいい反応をせず、応じてくれなかったところもありました。今回は運良く仲人さんが私のコラムの読者で、スムーズにプロフィール修正ができたのでした。